Heavenly / Atta Girl (1993)

みんな大好きHeavenly!
さてと、今月のHeavenlyです。
今回は“Atta Boy”ならぬ『Atta Girl』(1993)のご案内。
突如として2枚同時に発売された7インチ・シングルの片方、2曲入りの方です。
ファンとしては嬉しい驚きだった訳ですけれど、聴いてみてさらにびっくりでした。
一聴してこれまでとは明らかに違う傾向、ずっと骨太のロック然としたもの。『Le Jardin De Heavenly』(1992)以降の音としては意外にもパンク全開、明るく元気なだけでなくけたたましくて豪快な。
そうかと言ってTalulah Gosh時代に先祖帰りしたという単純なものではないようです。
辛めの出だしのM1「Atta Girl」ではCathy Rogersがリード・ヴォーカルをとる部分とAmelia Fletcherの部分とがはっきりと別れていて、掛け合いでもなく上の句下の句でもない少し変わった感じがしますね。
音的にはネルシャツが流行していた当時の影響を受けたという側面もあるのかも知れませんね。Sarah Records自体でもそうした機運にあって、そうした音を受け入れていたことがあったのかも知れませんしね。
M2「Hearts And Crosses」について。
恋に恋する地に足の着かない女子のこと歌ったのか判らないのですけれど、Cathy Rogersのキーボードも大活躍する陽性な曲調とは裏腹に辛辣な感触です。
同時発売の『P.U.N.K. Girl』(1993)と合わせてちょっとした陰りも見え隠れして、これまでの作品群とは明らかに一線を画する雰囲気を持っていますね。
所謂、勝手に思い描いていた可愛らしいだけのHeavenlyは遠くに行ってしまったということで。
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