Moby Grape / Moby Grape (1967)

以前から再評価が著しい、サンフランシスコ出身のサイケデリック・ロックのグループ、Moby Grapeのことを取り上げてみます。
まずはデビュー・アルバムの『Moby Grape』(1967)ですよ。
所謂、“サマー・オヴ・ラヴ”の真っ只中で大活躍し損ねたという印象を植え付けられていましたので、ベスト盤くらいにしか手を出すことが出来ないでいたのです。
というところで数年前にSundazed Musicから追加収録曲を含む充実の復刻がなされたというのにぼんやりとしていましたら回収、そして廃盤という憂き目に。最悪の結末ですね。
権利関係でお咎めがあったのでしょうか、せっかくの復刻が本当にもったいです訳ですよ。
そこで、ここ最近の外国為替相場から良い機会だと腹を決めて奮発してしまいました。凄く値が張るものの、あるところにはしっかりとあるものなのですね、新品CDが。
Columbia Records盤を続々と復刻するLegacy Recordingsですらさじを投げた不遇盤を晴れて拾い上げてみますと、悔し涙を少しだけ流した目から鱗がどっさりと落ちましたよ。
M4「8:05」を筆頭に美しいコーラス・ワークがばっちりと決まるは時にブルース色も強いトリプル・ギターは唸りをあげるはで、グループとしてのまとまりが最高ですし力量も抜群ではありませんか。
収録曲も漏れなくかっちりと作り込まれているので安心して聴いていられますね。
Jefferson Airplaneの初代ドラマー、Skip Spenceがギタリストを務めていることから改めてどんなサイケデリック・ロックなのだろうかと楽しみにしていた訳ですよ。
かっちりと言えば、この最初のアルバムと同時に5枚ものシングル盤をこれまた同時に切っていたとかいう話を思い出したのでちょいと調べてみましたら。
本作の13曲中、その5枚のシングル盤に両面収録の10曲がダブるとのこと。これではコケるはずですよね、お可哀想に。
ついでに手持ちの2枚組ベスト盤CD、『Vintage: The Very Best Of Moby Grape』(1993)にも本作が漏れなく収録されていることも判明しまして。下調べが不足しておりました。
それにしても、以前にそのベスト盤を聴いているはずがさほど印象に残らなかったそのことの方が問題ですね。己の耳は節穴かと。
う、美しい。
♪「8:05」Moby Grape
小浜。
♪「Omaha」Moby Grape
なっちゃえなっちゃえ。
♪「Naked If I Want To」Moby Grape
♪「8:05」Moby Grape
小浜。
♪「Omaha」Moby Grape
なっちゃえなっちゃえ。
♪「Naked If I Want To」Moby Grape
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