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Billy Nicholls / Would You Believe (1968)

billynicholls
今回はBilly Nichollsの『Would You Believe』(1968)というアルバムです。
リンク先さまのおいどんさんから宿題をいただいていた1枚です。(相性が良くないようですのでトラックバック送信を割愛いたしますね)


今でこそ拡大版の2枚組CDまで流通しているのですけれど、この埋もれた才能に光が当てられたのがここ10年ほどということなのですから聴けば聴くほどに複雑な心境になってしまいますね。
ここではふたつの追加収録曲を含む紙ジャケットCDを取り上げてみます。


優れた作曲家としてImmediate Recordsで活躍していたそうで。
この辺については『Immediate Mod Box Set』(2005)なんていう3枚組のブツを持っていますので、きちんと確認してみる必要がありそうですね。
そうこうしているうちに自身のアルバム制作にまで漕ぎ着けたものの、テスト盤だけが作られてお蔵入りの憂き目に遭ったとか。


どういう事情だったのかまったく想像もつきませんよ。本作がいかに優れていて、今でも、そしてこれからも聴き続けられる内容だということが当時は理解されなかっただなんて。
いち度でも耳にしてみれば判ろうというものでしょうに。


その充実の内容の方は言いますと。
Small Facesの『Ogdens' Nut Gone Flake』(1968)繋がりでSteve MarriottRonnie Laneも録音に参加していている本作は、1960年代末のスウィンギン・ロンドンの香り高き音像がサイケデリックに歪められまして、非常に心地よく響いて来ますね。
その割にはブリティッシュ・ロック特有の湿り気が少なくて、むしろサンシャイン・ポップなんていう呼び方がぴったりの暖かな日差しを感じさせる楽曲の連続ですよ。
はっきり言って、最高です。


ジャケット写真はThe Beatlesの『Rubber Soul』(1965)のそれを彷彿とさせて、時間の開きがあるにもかかわらず何かしらの連続性を感じさせてくれますね。
煌びやかでサイケデリックでラリラリでという、あの感じを夢想させてくれます。


“『Pet Sounds』への英国からの回答”という甚句が発掘当初から繰り返されているようですけれど、それは少し筋が違うのではと感じています。
あれはあれでBrian Wilsonの執着心というか狂気の度合いが段違いですし、音の作りにしても根本的に別物かと。


ポップ、ポップ、ポップ!
♪「Would You Believe」Billy Nicholls



しっとりとした感触にうっとりです。
♪「Come Again」Billy Nicholls



パパパ・コーラス入りです。
♪「Life Is Short」Billy Nicholls



意外とロックですよ。
♪「Girl From New York」




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非公開コメント

名作!

大変ご無沙汰しております。
Steve Marriott目当てで(笑)このアルバムを聴いたことを思い出しました。
なぜこんなに素晴らしいアルバムが当時お蔵入りになったのか?本当に不思議ですよね…。
Who関連の映像見てて、たまにバックコーラスをやってる姿を見ると妙に嬉しくなります。

感謝!

う~ん、やはり相性が悪いみたいですね。何度かチャレンジしましたが。。。トホホ。
私とのお約束を覚えてて頂き感謝です!30年間もお蔵入りになってたのでブログにドンドン取り上げ、21世紀で花を開かせてあげましょう♪
しかし今回もYouTubeに大量の音源がありましたね。便利なんだけど売り手側は泣けてきますね(笑)。
やはり「Would You Believe」が無性に好きなのですが、「Life Is Short」のパパパ・コーラスはいつ聴いてもシビれますねぇ~♪

みるきーさんへ

みるきーさん!!こんばんは!お久しぶりですね~。
いやー、嬉しいっす!コメント感謝です

不遇で不朽の名作ですねぇ。驚くしかないですが、日の目を見て良かったですよね。
あまりの初評価に本人がいちばん戸惑っていたりして。
お陰で我々も幸せ者です。

やはり今でも人脈を活かして活躍されているのでしょうか?
いつまでも現役として頑張って欲しいものですよねぇ。

おいどんさんへ

おいどんさん、こんばんは~。
コメントをありがとうございますね。しばらく時間が経ってしまいましたが、週明けから通勤時間を利用してリピートしていました。

トラックバックの件は申し訳ないです。
おいどんさんからいただいたのは少し前のTFCやHeavelyの分が大丈夫だったのですが・・・。

それはともかく、21世紀にも聴き継がれる名作であることを我々が責任を持って伝えて行きましょう!
少し泣けて来るくらい凄い音盤だと思います!
パパパ・コーラスも不滅ですっ。

No title

こんにちは~ TBありがとうございました。
こちらからもTBさせていただきましたが、最近なんか不調なんで届いてないかも・・・

ビリー・ニコルズは70年代に彼が組んだユニット「ホワイトホーズ」は大好きだったものの
このアルバムはなかなか手が出なかったんですが、もっと早く聴いておけばと思いましたね。
ポップでカラフルな60年代ブリティッシュロックの名作ですね。

shintanさんへ

shintanさん、どもども!コメントをありがとうございました!
トラックバックについては相変わらず相性が良くないようで申し訳ございませんです。

>70年代に彼が組んだユニット「ホワイトホーズ」
いやはや、これは初耳です。このお方、割とエピソードに事欠かないようですね~。なのに何だか不運っぷりばかりが目立つような感じでお気の毒だったりして。

こんなに素晴らしい作品を作り上げたんですからその才能は確かですよね!
プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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