Flying Saucer Attack / In Search Of Spaces (1996)

今回は唐突にFlying Saucer Attackの『In Search Of Spaces』(1996)をば。
ライヴ音源を編集してまとめ上げたという曰く付きの1枚ですね。
しかも曲目としては1曲としての扱いという無茶な代物です。
正直に申し上げまして、これは辛いものがございます。ある種のしごきですよ。
濁り切ったギターのフィード・バック音は勿論のこと、非情にさえ感じられる爆音ギターの奔流が牙を剥いて覆い被さって来ます。
実験的と言えば聞こえが良いのですけれど、もともと一定したリズム隊の存在が皆無ですのでギター・ノイズの垂れ流し、というのが実際のところだったりするのです。
言わば、“ウォール・オヴ・ノイズ”を地で行く格好です。
起承転結があるようなないような、いえ、やはりないような。
本人たちにはあったとしても、こちらにはなかなか伝わって来ないでしょう。何と言っても収録時間が50分を超えますので。
あらゆる脈絡を無視した強行的な場面もちらほらと散見するどころか圧倒的に一方通行な展開です。
そこら辺がFlying Saucer Attackの魅力なのです、と言ってしまうのは雑なだけかも知れません。
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