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Merrell Fankhauser / Maui (1976)

maui
急に肌寒くなって逆に焦っております。
暑いうちにこのMerrell Fankhauserのソロ・アルバム、『Maui』(1976)を取り上げようと決めていましたので。


ちなみにこのMerrell Fankhauserという方、サーフ・バンドのThe Impactsのギタリストにしてあのサーフ・クラシック「Wipe Out」(1963)の作者だというのですから、人に歴史ありといったところですね。


Sundazed Musicから再発されているFapardoklyHMS Bountyといったグループでの活動を経てハワイはマウイ島へ移住するまでになったそうですけれど、この初のソロ・アルバムについて、全19曲収録の現行CDのクレジットにはM12「Some Of Them Escaped」からM15「Matthew's Dream」とM18「Oceans Of Intelligence」の5曲がマウイでの録音とあります。
ほかにも明らかに音が新しいボーナス・トラックが3曲も追加収録されているので、本編はM11「The Source」まで、なのかも知れません。


肝心の内容はと言いますと少しちゃちなジャケット写真とは違って終始、楽園ムード漂う極上の1枚です。
フォーク・ロックを基軸にして健やかなアコースティック・ギターのストロークに清々しいヴァイオリンが絡むという罪な音作り。
意外とまっすぐな歌声が隅々まで行き渡り、透明度の高い繊細な演奏と溶け合います。


特にリズム隊を排したM5「We Were All Free」と歌まで入れないM8「La La Does The Boo Lu」というふたつの小曲には思わず溺れてしまいそうになります。
とは言え、どの楽曲がどうこうではなく全編に渡るこの爽快さは尋常ではありません。
骨抜きにされてしまいます。


目を閉じてみれば、そこには行ったこともなければ見たこともない美しき南国の風景が無限に広がり、この身を優しくそっと包み込んでくれます。
一服の清涼剤に留まらないほど抜群に素晴らしい『Maui』、夏のお供にぴったりです。



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ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
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