Yo La Tengo / Ride The Tiger (1986)

ついでと言っては何ですけれども、Yo La Tengoのことも取り上げてみます。
1984年結成にして未だ現役というのですから、四半世紀近くも活動し、その音楽が受け入れられているなんてのは素敵なことですね。
この『Ride The Tiger』(1986)はそんな彼らのデビュー・アルバムです。
Ira KaplanとGeorgia Hubley以外のメンバーは流動的だったらしく、以前に取り上げた『I Can Hear the Heart Beating As One』(1997)と比較してしまいますとよくぞここまで生き残ったなと思いたくもなるのですけれど、本人たちにしてみれば単純にやりたいことをコツコツと積み重ねて来ただけのようで何の気負いもなさそうですし、そこが彼らの持ち味であるのは周知のことなのでしょうね。
M10「Screaming Dead Ballons」にはなりふり構わない若気の至りを感じさせますけれど、総じてどこか冷めていながらも牧歌的な印象を抱かせるという不思議な音です。
最後を締めるのがあのPete SeegerのM11「Living In The Country」という具合なのですから、もうさっぱり訳が判りませんよ。
どこまで本気なのかは後に丸ごとカヴァー・アルバム、『Yo La Tengo Is Murdering The Classics』(2006)を限定発売してしまうことからも推し量ることは出来るのですけれど、その場限りの捨て身の芸風とも受け取られかねません。
そうそう、M2「Big Sky」は勿論、The Kinksのカヴァーという訳でこれが妙に板についていまして本当に不思議です。端から見てもYo La TengoとThe Kinksというのはどうも結びつかないのですよ。
不思議と言いましても、この段階では正直、The Velvet Undergroundに影響された1980年代にもそこら辺に溢れていた凡百のギターバンドのひとつにしか思えなかったりもします。
CDにはボーナス・トラックとして4曲が収録されていまして。『Ride The Tiger』期のものではないそうです。
性懲りもなくカヴァー曲も漏れなく収録されてとります。Loveの大作、『Forever Changes』(1967)収録曲のM13「A House Is Not A Motel」がそれです。
これがまた、どうってことのないように聞こえる訳ですよ。
好きだから演ってみました的なのです。
性懲りもなくカヴァー曲も漏れなく収録されてとります。Loveの大作、『Forever Changes』(1967)収録曲のM13「A House Is Not A Motel」がそれです。
これがまた、どうってことのないように聞こえる訳ですよ。
好きだから演ってみました的なのです。
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