Led Zeppelin / Led Zeppelin � (1970)

不遜ながら、今回もしつこくLed Zeppelinを取り上げてみましょう。
3枚目のアルバム『Led Zeppelin �』(1970)ついてです。
どういう経緯で以てB面にあたる後半を中心にアコースティックな音作りへと辿り着いたのかは。周知の通りでしょうから当然の如く端折りまして。
まずはM1「Immigrant Song」1発で持って行かれてしまう訳ですよ。
何と言いましてもブルーザー・ブロディ(キングコング・ニードロップ!)の入場曲として10代の頃から刷り込まれていますので、有無を言わせず捩じ伏せられながらも血湧き肉踊ります。
Robert Plantの雄叫び、John Bonhamの力強いドラムス、そして鋭角なギター・リフとしなるようなベース・ライン。
これにはもう背筋がぞくぞくさせられます。と思いきや尻切れとんぼ気味にあっさりと終わってしまうのが何とも歯痒いばかりです。
続くM2「Friends」がこれまた意表を突くように不可思議な感覚を覚えさせる1曲ですね。
浮遊感のあるアコースティック・ギターと競り上がるようなストリングスの調べが得も言われぬ居心地の良さを醸し出しております。
さて、注目の後半戦ですけれども。
M7「Tangerine」からM8「That's The Way」への流れが絶品ですね。
特にM8「That's The Way」が醸し出すせせらぎのような優しい音色には参ってしまいますよ。
安らぎさえ感じさせてくれます。
といった具合にこれまでのブルースの色濃いハード・ロックとはかけ離れ自らのルーツに立ち返ることで振り幅を広げ、はたまたウェストコースト・サウンドからの影響を見事に昇華させた力量たるや並大抵のものではありませんね。
そんな訳でLed Zeppelinの諸作の中にあって起伏に富んだ本盤をいちばん気に入っております。
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