久々に古のブリティッシュ・ロックに少しでも触れてみようかと思い立ちまして、選んでみたのが
Traffic のこの『
John Barleycorn Must Die 』(1970)です。
聴いて楽しい、というよりも作品としての奥ゆかしさに感じ入ってしまうと言いましょうか呆気に取られてしまうと言いましょうか。
何にせよ音楽作品としての豊穣さに舌を巻くほかないのですよ。
どうしても
Steve Winwood に耳目が集中するのはともかくといたしまして。
メンバー間の有機的な絡み具合も相当な聞き物ですね。
初期
Traffic とて例外でなく、時期的にサイケデリックの意匠を凝らした『
Mr. Fantasy 』(1967)のような作品からブルース(・ロック)へと傾倒して行く流れというのが当時としては決して珍しくなかったことでしょう。
それにしても、本作が土臭いアメリカの音楽をここまで血肉として昇華させるとなりますと逆に腰が引けるくらいです。
R&Bは勿論のことジャズをも飲み込んだうえでのブリティッシュ・ロックとしての香り高さが堪りません。
また、伝承歌を下敷きとした表題曲M5「
John Barleycorn Must Die 」などはアルバム全体に輪をかけて深みを与えてしますしね。
聴き初めの頃には判然としなかったその渋さがようやく判る、ようになって来ました。
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実はトラフィックが好きなぷくちゃんです。
>R&Bは勿論のことジャズをも飲み込んだうえでのブリティッシュ・ロックとしての香り高さが堪りません。
冴えていますね。相変わらず。本当、ウィンウッドって黒く聞こえても、南部を感じさせても結局ブリティッシュ。恐ろしいものだと感じています。
名盤ですよね。
「黒く聞こえても、南部を感じさせても結局ブリティッシュ」というのはまったく同感です。
あと、いろんなジャンルが混ざってきても、テクニカルなところは全然なくて、あくまでも素朴に、シンプルに表現するのがトラフィック流、ウィンウッド流だなあ、といつも思います。
新作もすばらしいです。
これ、好きなアルバムです。タイトル曲の「John Barleycorn Must Die」はいつだったか、SF映画『ニルヴァーナ』で印象的な使われ方をしましたよね。名曲です。
ぷく師匠、どうもです!
意表を突いたコメントをありがとうございます。
>実はトラフィックが好き
全然、存じ上げなくって。あまり言及されている場面に遭遇していないもんですから。
Paul Wellerの発言に「Stevieと名の付くミュージシャンとなら共演したい」とか何とかってのがありました。
Steve WinwoodほかにStevie WonderとSteve Marriottのことですね。
聴き続けていましたら、いつの魔にやら耳に馴染んで来た次第なんです。
ホント、ブリティッシュ・ロックを代表する才能溢れる人ですね!(ほかのメンバーも凄いですけど)
fatpowerさん、はじめまして!
コメントをくださいまして、ありがとうございますね。
今後ともよろしくお願い申し上げます!
どう転んでも独特のブリティッシュ・ロックとして成立してしまうと言いましょうか、なってしまうんですね。きっと。
おっしゃるように素朴さというのもポイントですね。
無理なく聞かせるというのも才能の成せる業ですよねぇ。
Cottonwoodhillさん、こんばんは!
コメントをありがとうございますね。
>SF映画『ニルヴァーナ』
そういう映画があるんですかー。
SFには似つかわしいタイトルのような気がしますです。
それにしてもこのアルバム、人気がありますね!
今度は遡ってほかの作品もどんどん聴きたくなりました。どういう成長の過程を辿ったのかとか興味深いところです。
トラフィック大好き!ウィンウッド大好き!そしてそれ以上にマリオットが大好きです(笑)。
マリオットは置いておいてウィンウッドってつくづく天才だと思います。スペンサー・デイヴィス・グループでデビューしていきなり神童扱いですからね。天は彼に2分を与えましたよ。マジで。
ウィンウッドと言えばS.D.G.よりソロよりやはりトラフィック時代が最高のように思います。
おいどんさん、こんばんは!
コメントをありがとうございます!!
おいどんさんも随分とお好きなのですね~。
判ります、私もSDGのベスト盤を初めて聴いたときには思い切り驚きましたもん。
黒い喉には度肝を抜かれました!
私の場合、ソロ作はもとよりTraffic時代もこれから、ってな具合なので楽しみしておきます。
それにしても、凄まじい時代だったんですね。
Steve Marriottという凄いシンガーも居た訳ですので!
トラフィックは全作素晴らしいですが、やはりコレは上から数えたほうが早い傑作ですね。
ジャムバンドにハマっていた頃にはこのアルバムもホントよく聴いたんですが、最近はこの長尺さがイマイチ、とかバチあたりなことも感じます。
久しぶりに聴き返してみましょうかね。
kura_moさん、どうもです!
コメントをありがとうございますね。
想像以上にTrafficって人気があるんですね。(汗)
みくびっていた訳ではなくて、初期のサイケ風味で腹いっぱい状態だったんです。
それに割と最近になってから聴き始めましたので、この長尺ぶりというは新鮮なんですよ。
やはり、凄いグループなんですね!