Osmar Milito / Viagem (1974)

久々にブラジル音楽、Bomba Recordsの紙ジャケットCDを取り上げてみましょう。
ピアニストにして編曲家であるOsmar Militoの1974年作、『Viagem』を聴いてみました。
これまた世界初CD化にして新規マスタリング、かもめのジャケット写真です。
確か去年購入したものだとばかり思っていたのですけれど、実際には2006年発売でして初めて聴いた先日まで放置しておりました。(←こんな手合いはしょっちゅうですけれど)
ストリングスの静謐な調べや緩やかなスキャットが舞い上がるという何とも優雅な様子に思わずうっとり、忙しい日々にまみれて荒み切った心を綺麗さっぱりと洗い流してくれます。
The Fifth Dimensionのカヴァー曲、M1「Up, Up and Away」から始まり、ともすれば単なるBGMとして聞き流すことも可能なようでいてOsmar Militoによる繊細な音の組み立てには油断も隙もあったものではありませんね。心なしかひとつずつの音が立っているような、そんなことを感じさせてくれます。
ブラジリアン・ソフトロックの要人と呼ばれているようですしそういう側面を否定する必要もないのでしょうけれど、そんな都合の良い記号に貶めるものではないだろうという思いが聴く度に湧き上がって来るのですよ。
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