Velocity Girl (1993)

Velocity Girlの1993年にSlumberland Recordsから発売された編集盤CDです。特に表題はないようです。6曲入りです。
直後にSub Popへと栄転して行くVelocity Girl。そのグループ名は勿論、Primal ScreamのシングルのB面曲からなんですが、強く影響を受けているようでもなさそうです。歌はともかく、演奏の方はいかにも1990年代初頭を感じさせる勢い任せのものです。
学生バンドが学生向けに演っているような印象は変わらずに、その初期音源集を20年後にも聴いていられるなんて。
それもこれもひとえにM3「Forgotten Favorite」に理由があります。ほかの収録曲が悪い訳で社決してないんですが、この1曲には適いません。
何なんでしょうか、胸の中を一気に駆け抜けるこの爽快感は。痛快ですね。この手の向こう見ずは大歓迎です。若気の至りで大いに結構です。
最後に骨太なアコースティック版も収められているM1「I Don't Care If You Go」もM4「Why Should I Be Nice To You?」もM5「Not At All」にしても先代の女性ヴォーカルがより甘いのもご愛嬌。
イギリスやスコットランド、そしてアメリカの若い連中が1980年代末の下積みを経て花開かせた“あの頃”。そんな音を色濃く反映させた響きが確かにここにもあるんです。
♪「Forgotten Favorite」Velocity Girl
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