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Ride / Play EP (1990)



Rideの2枚目のEPはと言えば『Play EP』(1990)、通称“黄ライド”です。
もうこれはジャケット写真がひどく印象的ですね。
黄色のフィルターをかけられた水仙の花。青臭さが全開です。


翻ってその内容には、何故だか黄色とはかけ離れて『Ride EP』(1990)にこそ相応しいであろう滴り続ける真っ赤な鮮血を思い浮かべてしまいます。


特にM2「Silver」では自動車の事故現場にでも居合わせてしまったかのような凄惨な光景が勝手に脳内を駆け巡るのです。アートスクール出身の青二才には不釣り合いなほどです。
ぶちまけられた2本のギターから放り出される轟音が歪み、軋み、捩じれては聴き手を混乱の真っ只中へと陥れます。


遡りまして、1曲目のM1「Like A Daydream」。世紀の名曲と信じて疑いません。
出だしから大鉈を振って刻んで行くような豪快さと儚げな旋律を力なくなぞる歌声という相反する要素が渾然一体となって旋風のように一気に吹き抜けて行くこの快感。


終盤の1分20秒(全部で3分余りの楽曲ではありますが)の間で魅せるまどろみ加減は筆舌に尽くし難いものです。
無闇矢鱈に大噴火するドラムスに綺羅星ように流麗なギターのリックの数々が私、chitlinの身体を捩らせます。
極上の極みとしか言いようがありません。


この『Play EP』については最初のアルバム、『Nowhere』(1990)を控えまして余った楽曲を収録してみたという発言が彼ら自身から発せられた記憶がありますが、轟音ギターに頼り切ったB面曲のM3「Furthest Sense」やM4「Perfect Time」と言えどライヴの場では抜群に映えるものだという想像も容易です。


少しばかりとうが立ったアンファン・テリブルとも言えなくもないこの時期のRideには今でも夢中です。
 

Rideが放った世紀の大名曲をどうぞ。
♪「Like A Daydream」Ride




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北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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