Celia / Celia (1970)

Celiaの『Celia』(1970)という同名アルバムです。
それにしても土日の休みの度に雨天となるのが当たり前の今日この頃、今回も旧ブログからの転載です。
ジャケット写真も艶やかなCeliaの『Celia』(1970)をご紹介いたしましょう。
ブックレットに掲載された彼女の写真もすべて目を瞑ったものばかりなので、実際にどれだけの美貌の持ち主なのかは謎のままなんですけれどもね。
以前に採り上げたCelia Reisとは当然のことながら別人です。同じ“Paradise Masters”というシリーズの内の1枚でもあります。
彼女の『Samba E Celia Reis』(1962)もなかなかにスウィングする乙な作品ではありますけれど。
本作の方がより躍動感に溢れるMPBであり、大人の雰囲気と華やかさに優っています。
ずばり、好みはこちらですね。
初っ端のM1「Blues」からして(だからか)めっぽう色っぽいのです。溜め息を洩らしながら身体をよじらせて歌っているかのような塩梅です。
ともすれば“幻の名盤解放歌集”で聞くこと出来るお色気歌謡の路線ですね。姉御肌風情たっぷりの艶かしさがこのうえありませんよ。
むしろ、このM1「Blues」が例外でありまして、M2「No Clarao Da Lua Cheia」以下、抜群のノリの良さと歌唱力で以て魅せるCeliaの天賦の才にほだされっぱなしという始末なんです。
M5「To Be」はJoyce作でして、所謂ソフト・ロックの趣きすら感じさせる好曲です。
これまたJoyce作のM6「Abrace Paul McCartney」では面白いことに「Eleanor Rigby」The Beatlesのストリングス・アレンジの一部が織り込まれているんですよ。
一方でM9「Lennon - McCartney」には特別な仕掛けは施されている訳ではなさそうです。
本作において取り沙汰されるのがM10「Zozoio」というFrance Gallの未CD化曲のようですね。クラブ・シーンにおいて注目されているということにピンと来ないのは相変わらずですので、これまた訳も判らずに楽しんでおります。
この『Celia』は収録時間にしても30分余りということから、自然と何遍も耳を傾けてしまいます。
文中の“幻の名盤解放歌集”に懐かしささえ感じる訳ですが最近になって新作も発売されるなど、まだまだ現在進行形なんですよね。一方でラテンについては新規開拓を怠けているところでして、またいろいろと調べて掘り起こしてみたいです。