Rosa Passos / Recriação (1979)

今回はRosa Passosの『Recriação』(1979)を。
例によって旧ブログからの転載です。
未だ現役で活躍中のRosa Passosによるデビュー・アルバム、『Recriação』を採り上げてみます。
月並みですが、収録曲はどれもこれも優れたMBPの連続です。そして、何よりも彼女の可憐で初々しい歌声が最大の魅力でして、それがいかんなく発揮されています。
ただし、1979年というと個人的には音の作りが中途半端に新しく感じることが多々あるのです。果たしてキーボードの導入が若干の違和感を与えてくれます。
と、当たり障りのないこと申し上げておりますが。
先月、タワーレコード新宿店にて本作を試聴した上で購入に至っています。実際にここ1ヶ月ほど繰り返し耳を傾けた結果、上記のような印象を受けたものの我ながら馴染んで来る様子がありません。
ずっと以前からこういうことがあったと思い当たる節がない訳でもありません。
10代も後半になると書店で周囲の視線をかいくぐりながら、大人向けの雑誌を高速でチェック。清水の舞台から飛び降りる覚悟で購入した後、自宅にて満を持して吟味しようとすると・・・。
大抵の場合、大きな肩すかしを喰らい、募る徒労感に苛まれるのがオチでした。
逸る気持ちを抑えながら、店頭で必死にページを繰っていることそれ自体が胸を高鳴らさせていたのかも知れません。
翻って今現在、やっていることは大して変わらず、徒に試聴を重ねては勝手にときめいて散財経験値を上げているのだと自分を納得させることとしましょう。
本作の場合も相性が良くなかったでは残念極まりないことですから、しつこく聴き倒して夏を満喫したいところです。
実際に店頭へ出向くこともめっきりとなくなった訳ですけれども、悲しいかな、もともとは5年以上前のエントリではありますがほとんど進歩のない状況ですね。四十路になっても代わり映えのしない日常です。
肝心の本盤に対しましても未だに違和感を拭うことを出来ずにいるという残念さです。