Teenage Filmstars / Lift Off Mit Der Teenage Filmstars aka Star (1992)

ついでのついでにTeenage FilmstarsというEdward Ballによるグループを取り上げてみます。
初めてのアルバムとなる『Lift Off Mit Der Teenage Filmstars aka Star』(1992)です。実際には架空のグループによる実験的な要素が強い1枚と言えそうですけれども。
もともとはTelevision PersonalitiesのDan Treacyらとつるむようになった時期から組んでいたグループが始まりだったとか。
知る限りではパンクやモッズからの影響が色濃い音だったのが10年以上も経ってからいきなりTeenage Filmstars名義で本作をCreation Recordsから発売。裏ジャケットに記載された曲名が何語のかも判らず、制作はBaby Jesusとあるんですから面白半分で購入した訳ですよ、当時。
内容としてはとにかくサイケデリックです。ただし、そのジャケット・デザインのような古めかしいものというよりも近未来的な感触のように思います。
M1「Kiss Me」などでは極度の酩酊感を放つとても刺激的な音像が襲いかかって来ます。まるで魔界にでも踏み込んでしまったかのような感覚。危険な音ですね。途轍もないですね。
この時期ですので『Loveless』My Bloody Valentineからの影響をまともに受けて思わず作ってみましたという姿が想像に難くないんですが、ここまで振り切ってくれますと聴いているこちらとしても面白がることが出来るというものです。
後半に入りますと月面旅行さながらにと言えば聞こえが良い浮遊感たっぷりの雰囲気なんですが、何だか冗長になってしまっています。すでに満腹ですのでぐうの音も出ませんが。
前回のエントリの中でEdward Ballに対して軽薄だの節操がないなどと申し上げたばかりではありますが、大人のくせにこんなに遊び心いっぱいの目立ちたがり屋がひとりくらい居ても問題ないかと。
♪「Kiss Me」Teenage Filmstars
♪「Loving」Teenage Filmstars
♪「Kaleidoscope」Teenage Filmstars
♪「Loving」Teenage Filmstars
♪「Kaleidoscope」Teenage Filmstars
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