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The Loft / Magpie Eyes 1982-1985 (2005)

theloft
映画、『Upside Down -The Creation Records Story-』(2010)の中でもAlan McGee自身が発掘したと語るThe Loft
今回はアルバムを残すこともなかったそのCreation Records録音を総ざらい、『Magpie Eyes 1982-1985』(2005)です。Rev-Oraからの編集盤CDです。


The Velvet Undergroundなどからの影響が色濃いことがすぐに判ります。仄暗い雰囲気を纏いながらも清廉で切れ味鋭い音使いが特徴的で刺激的ですよね。Alan McGeeの肝入りで、それなのに中心人物のPeter Astorの才能を活かし切れずに2枚のシングル盤で解散となったのが非常に惜しいグループです。


とは言え冒頭の2曲で決まりなんですよね。デビュー曲のM1「Why Does The Rain」は後身グループのThe Weather Prophets でも録音し直したくらいに秀逸です。
情景的であり情緒的でもあるというところがいかにもThe Loftらしいです。


続くM2「Up The Hill And Down The Slope」も絶品です。逐一、胸元に突き刺さるような妙な緊張感を強いられつつも剥き出しの感情と闇雲な疾走感によって最高のノリが生み出されています。
触れれば切れそうなギター・ソロや性急なリズムが勢いに任せた若気の至り満載のM14「Up The Hill And Down The Slope (Live)」でも炸裂している訳ですが、むしろこちらのライヴ版の方が顕著ですよね。



M10「Time」もまた強く印象に残る1曲です。Richard Hellのカヴァー曲なんですね。そこはかとなく漂う無常観に包まれた曲調が堪らなく素敵です。
ここでThe Velvet Underground、そしてニューヨーク・パンクからの流れがはっきりとするんですね。


本家のCreation Recordsから発売された『Once Round The Fair The Loft 1982-1985』(1989)を元に4曲のライヴ音源が追加収録された増強盤。当時の瑞々しさが永久に封じ込まれています。


♪「Why Does The Rain」The Loft



♪「Up The Hill And Down The Slope」The Loft



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北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
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