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The Flaming Lips / Yoshimi Battles The Pink Robots (2002)

yoshimi
The Flaming Lipsの『Yoshimi Battles The Pink Robots』(2002)です。
大化けした『The Soft Bulletin』(1999)に続く期待のアルバムです。


この冒頭のM1「Fight Test」がその期待を裏切らないとても良い出来なんですよね。これから始まる物語がどのように展開されるのか胸躍らされる1曲です。というように先に書いてしまいましたが、本盤の場合には珍しく物語性が前面に押し出されています。


遂にここまで来てしまったのかと感慨深いものがある一方で、Wayne Coyneの歌声は相変わらずヘロヘロですし打ち込みとは絶妙に均衡を保つ演奏自体も彼ららしさが溢れる奇怪さでいっぱいです。


M3「Yoshimi Battles The Pink Robots Pt.1」、M6「Ego Tripping At The Gates Of Hell」やM9「Do You Realize??」といったシングル曲の素晴らしさについては申し分ないところなんですけれども。そのほかの各曲に対しては若干の力不足を否めないような気もします。
アルバム全体の流れが優先されることに拙速ながら『Sgt. Peppers Lonely Hearts Club BandThe Beatlesを連想してしまいましたよ。


実は発売当時にはどういう訳なのか試聴すらせずにいましてまったく関心を寄せることもありませんでした。『The Soft Bulletin』でのThe Flaming Lipsに違和感を持っていたのかも知れないと今では感じます。
そんな戯言はさておきまして、Wayne Coyneたちはバンドの形態に拘らず稚拙ながらも技術的に貪欲であろうと前進しさらなる高みへと昇り詰めようとした訳です。きっちりと結果を出しましたよね。良い仕事をしています。


♪「Fight Test」The Flaming Lips



♪「Yoshimi Battles The Pink Robots Pt.1」The Flaming Lips



♪「Do You Realize??」The Flaming Lips



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No title

これとSoft Bulletinが個人的には彼らの双璧です。
Flight Testはキャット・スティーヴンスのFather And Sonとクリソツですが、良い曲には違いない・・・(ケヴィンは言われるまで気が付かなかったとか・・・マジか?)
なんでもブロードウェイ・ミュージカルにするという計画もあり、一度は暗礁に乗りかけましたが、まだ消えてはいないそうです。面白そうですよねえ。

MOREさんへ

MOREさん、コメントをありがとうございます!この時期のものがお好みなんですね~。
私は改めてメジャー移籍直後の辺りが恋しくなってしまいましたよ。

>Flight Testはキャット・スティーヴンスのFather And Sonとクリソツ
そんな事実があるんですね、でも、そういうのってキリがありませんもんね。やはり、この1曲目が大切でもありますから。

>ブロードウェイ・ミュージカルにするという計画もあり
凄いことになっているんですねっ。こりゃもうその存在がますます遠くなってしまいますね。うーん、嬉しいやら寂しいやら、といったところっす。
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北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
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