Teenage Fanclub / Everything Flows (1990)

今月のTeenage fanclubは『Everything Flows』(1990)です。初々しさがいっぱいのデビュー・シングルですね。
前回の最新作、『Shadows』(2010)から1周しまして旧ブログより手抜きの転載です。
Teenage Fanclubの記念すべきデビュー曲、M1「Everything Flows」を耳にしますとやはり今でも胸が詰まるような思いになります。
手持ちのCDは元々1990年発売の7インチ・シングル『Everything Flows』に1曲を追加し、ジャケット・デザインも変更したうえでの再発盤です。
デザインを手掛けたのはJad Fairです。この時点である意味、共演を果たしていた訳です。
M1「Everything Flows」は初期の代表曲です。轟音ギターが唸るのとは無関係に音質は決して良くはないのですけれど、そんなちっぽけなことを蹴飛ばしてしまう掛け値なしの1曲です。
ある種の無常観をも湛えています。
M2「Primary Education」は彼らのデビュー・アルバム『A Catholic Education』(1990)に収録されている「Catholic Education」と「Catholic Education 2」の初期ヴァージョンと言えるものです。
The Boy Hairdressersの解散後も挫けず、Teenage Fanclubとして形になる前にNorman BlakeとRaymond McGinleyのふたりがしこしことデモ作りに励んでいた頃のものでしょう。
M3「Speeeder」は冒頭に女性による“男の子の美容師たち”という台詞が入るインストゥルメンタル曲です。
これも新グループ結成へと基礎体力を養う過程の産物と言えば聞こえが良い、他愛のない楽曲だったりします。
M4「Don't Cry No Tears」は再発売にあたって追加されたNeil Youngの楽曲をカヴァーしたものです。そのよれた演奏と歌には却って熱い情熱を感じ取ってしまいます。
ほかの楽曲ではありますが、BMX BanditsもカヴァーしていることからもNeil Youngに対する人気の高さが窺えます。
かの53rd & 3rd Recordsよりシングル盤を1枚だけ発売したきりで頓挫してしまったThe Boy Hairdressersがその後、Teenage Fanclubとして長く活動を継続しているというのが何とも天晴れなことです。
やはり目頭が熱くなってしまいます、どうにかこうにかここまでやって来たんだなという勝手な思いで。こうなりますと腐れ縁ですのでね、もう。これからも気楽に気軽に付き合い続けるつもりです。
♪「Everything Flows 」Teenage Fanclub
♪「Don't Cry No Tears」