Belle And Sebastian / Tigermilk (1996)

Belle And Sebastianの『Tigermilk』(1996)を今頃になってのエントリ。きっかけはヴァイナル☆ヂャンキーの趣味地獄篇のV.J.さんです。ブログが徐々に更新されていますので皆さん、読みに行きましょう!
繊細な歌声から始まるM1「The State I Am In」。まっすぐ過ぎる表題の割にはやはり、静謐感に溢れているんですね。
続く端正ながら勇ましささえ感じるM2「Expectations」からM3「She's Losing It」と聴き進めてみますとどこかしらのどかで牧歌的、柔らかい日射しのような感触なので思わず朗らかな気持ちにさせてくれますね。一聴して何てことはないアコースティックな側面を打ち出したギター・ポップなだけかも知れませんが、意外と芯がしっかりと通っている思いますよ。
唐突に飛び出して来る打ち込みのM5「Electronic Renaissance」。明らかに異質の1曲、ご愛嬌といったところなのでしょうか。と思ったらNew Orderを素材にしているのだとか。微笑ましいことですね。
骨っぽいM6「I Could Be Dreaming」を経ましてM7「We Rule The School」の美しい調べにM8「My Wandering Days Are Ove」やM10「Mary Jo」の初々しさや瑞々しさ。この流れは素敵ですね。実際にはそんな音楽体験がないくせにここは1980年代なのかと錯覚してしまいそうです。
そうなんですよ、10代がそのまま重なる1980年代にはDuran DuranやらU2やらに熱心だったのでBelle And Sebastianを聴いて何かしらの郷愁に浸るということはあり得ないんです。
本盤は1,000枚限定という曰く付きのデビュー・アルバムなんですね。しかも、そもそもが講義の課題だったとか。それはもう、改めて発売されるのも納得ですね。どこの馬の自主制作盤と思いきや、ある意味でこんなに野心的な音楽を放っておく手はない訳なんですから。
となるとより一層、後悔の念が胸の内を去来しますね、どうして今の今まで気が付かなかったんだと。どうして当時、ほんの少しでも耳を貸そうとしなかったんだと。
♪「The State I Am In」Belle And Sebastian
♪「She's Losing It」Belle And Sebastian
♪「I Could Be Dreaming」Belle And Sebastian
♪「She's Losing It」Belle And Sebastian
♪「I Could Be Dreaming」Belle And Sebastian
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