Belle And Sebastian / If You're Feeling Sinister (1996)

以前の『Tigermilk』(1996)に引き続きましてBelle And Sebastianの『If You're Feeling Sinister』(1996)を聴いています。
Belle And Sebastianという名前を知ってはいました、グラスゴー出身ですしね。ジャケット写真もこんなに素敵なのに飛びつかなかったのはやはり、ギター・ポップなどに飽きていたからでしょう。1990年代後半と言えばソウル・ミュージックに興味が向き始めていた頃でしたので。
それがですね、デビュー・アルバムに当たる『Tigermilk』にあっという間に魅せられてしまいまして。今のところ本作と『The Boy With The Arab Strap』(1998)を鋭意、聴取中であります。最新作の『Belle And Sebastian Write About Love』(2010)についてはもう少々、お預けといった格好ですね。
初っ端のM1「The Stars Of Track And Field」やM2「Seeing Other People」、表題曲のM7「If You're Feeling Sinister」の静かな盛り上がりと繊細な調べに思わず夢中にならずにはいられません。素敵ですね、本当に素敵です。素敵な音楽です。素敵な方々です。
その溢れ出るあまりにも無垢な音に驚いてしまいました。凄く肌触りが良くて温かくて、大所帯だけありまして生楽器も存分に取り入れた手作り感覚が大変に好ましいではありませんか。
世の中にこんなに清々しくて爽やかな音楽があるのかと今になって後悔しきりですね。ただし、単純に清らかな音だけではなくてその物憂げなジャケット写真同様に何だか言葉にならないというか抜き差しならないものを抱えているようにも聴こえて来ますね。
そんな裏腹さがそうさせるのでしょうか、M4「Like Dylan In The Movies」や「Get Me Away From Here, I'm Dying」にしっとりとしたM9「The Boy Done Wrong Again」なんかを聴いていますと何故だか胸を締め付けられてしまいます。そう、無性にです。
最後のM10「Judy And The Dream Of Horses」がまた絶品ですよね。聴き手の心の琴線に触れるのに長けていると言いましょうか痒いところに手が届くと言いましょうか。
それでもStuart Murdochの目論見だとか狙い通りかと穿った見方も無駄ですね。そこに素晴らしい音楽があるというその事実だけで充分だと感じさせてくれますので。
♪「Me And The Major」Belle And Sebastian
♪「Get Me Away From Here, I'm Dying」Belle And Sebastian
♪「If You're Feeling Sinister」Belle And Sebastian
♪「Get Me Away From Here, I'm Dying」Belle And Sebastian
♪「If You're Feeling Sinister」Belle And Sebastian
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