The Kinks / Muswell Hillbillies (1971)

今回のThe Kinksは『Muswell Hillbillies』(1971)です。
RCA Records移籍後、第1弾アルバムですよね。大好きな1枚です。
のっけから土臭いロックン・ロールのM1「20th Century Man」に始まり、ひなびたホンキートンクなM2「Acute Schizophrenia Paranoia Blues」が続きます。
思わず脱力のM3「Holiday」が醸し出すのどかさ、これまた歯切れの良いロックン・ロールM4「Skin And Bone」に胸を弾ませます。
人生の奥深さ教えてくれてくれそうな気がするM5「Alcohol」は確実に名曲ですよね。それからM6「Complicated Life」の緩いスワンプ・ブルースと来まして前半だけでも相当、盛り沢山な内容です。堪りませんね。
決して胸焼けを起こさせない飄々とした歌とリズムはずしりと重みがありながら胃もたれさせない軽快な音。後半も同様にディキシーランド・ジャズやらカントリーやらブルースが絶妙に混ざり合った佳曲揃い、素晴らしい充実度じゃないですか。
Ray Daviesによる市井の小市民という視点や詳細な歌の内容が判ると面白さも倍増でしょうね。
『The Kinks Are The Village Green Preservation Society』(1968)や『Arthur (Or The Decline And Fall Of The British Empire)』(1969)などを経て打ち出したThe Kinksなりのパブ・ロック。憧れの古き良きアメリカ音楽に範をとったというか地肉化させたような が満載
最初に聴いたのはRhino Records盤のCDだったんですが、その音楽自体の持つ豊かさやふくよかな音像というのには変わりはないです。現行CDの追加収録曲、M13「Mountain Woman」とM14「Kentucky Moon」もさすがに本作の雰囲気と合致してはいるんですが、締めはやはり表題曲のM12「Muswell Hillbilly」に限りますね。
ここでわざわざ言うまでもないのですがこの『Muswell Hillbillies』、どうしたって大傑作アルバムですよね。
♪「Acute Schizophrenia Paranoia Blues」The Kinks
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