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Yo La Tengo / May I Sing With Me (1992)

mayising
今回のYo La Tengoは『May I Sing With Me』(1992)というアルバムです。何故だか今まで聴いたことがなかった1枚でして、ようやく手に入れました。今さらながらエントリの抜けを埋めてみます。


カヴァー曲の多い『Fakebook』(1990)と大好きな『Painful』(1993)に挟まれた本作、一聴して直球勝負のロックなアルバムだという印象を持ちました。
冒頭のM1「Detouring America With Horns」こそ健やかな1曲なんですが、あとは大体、激しさが前面に押し出された展開のようです。M5「Five-Cornered Drone (Crispy Duck)」にしてもM6「Some Kinda Fatigue」やM9「Out The Window」などに顕著な感情をぶちまけ叩き付けるような音に対してこんなグループでしたっけと首を傾げたり。


序盤のM3「Mushroom Cloud Of Hiss」なんかはタガが外れたようなハチャメチャな演奏が9分以上も続くという代物です。大荒れのフィードバック・ノイズ大会も含めて、その勢い任せの姿勢が少し辛く感じられることもあったりしますね。


本盤に限ってはどうやら歌心が足りていないように思えました。いずれにしても、どれもこれもYo La Tengoであることは事実なんですけれどもね。


サイケデリックな感覚が強いのは恒例になっているゆったりとした長尺曲のM9「Sleeping Pill」くらいなんですね。後光が差しているかのようなオルガンの音色やこの緩めにどこへともなくうねって行く様子はいつだってクセになります。
対照的にしめやかに締めくくられるM10「Satellite」の寂寥感もただごとじゃありませんね。


♪「Detouring America With Horns」Yo La Tengo



♪「Upside-Down」Yo La Tengo



♪「Mushroom Cloud Of Hiss」Yo La Tengo



♪「Five-Cornered Drone (Crispy Duck)」Yo La Tengo



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No title

この時期のYo La Tengoはですねえ、Up Side Downという5曲入りCD-EPが極め付けです。
The Beach BoysのFarmer's Daughterのカヴァーがあるかと思えば、なんと24分を超える大作Sunsquashedを収録。
(長さから考えると4曲とはいってもEPじゃなくってLPですけどね)
実は、この曲で私は彼らの虜になってしまったのでした・・・
もし、もしも未聴でしたら、是非是非!!!
特に、Blue Line Swingerをお好きでしたら、絶対ノックアウトされます。
ジャケットがMay I Sing With Meとくりそつなんで見逃さないように・・・

MOREさんへ

MOREさん、コメントをくださってありがとうございました!

とても興味深い情報ですね~、もの凄く密度の高い“EP”じゃあないですか!ご教示をありがとうございます。
シングル、EPに関しては手薄でして『Little Honda』とかも持っていないので合わせてチェックしてみます!
プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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