Teenage Fanclub / Teenage Fanclub Have Lost It (1995)

今月のTeenage Fanclubは『Teenage Fanclub Have Lost It』(1995)です。
それこそ唐突に発売されました4曲入りのEPです。
次作の『Songs from Northern Britain』(1997)に直結するものでも布石になるものでもないような気がしますが、とにかく既発の名演を真性アンプラグド仕様で料理してくれていますよ。いずれにせよ働き者ですよね、絶好調の時には何やっても決まりますしね。
『Grand Prix』(1995)で見事にチェッカーフラッグを受けた後ですので、いったん立ち止まって自らの足元を見つめ直すという意味合いがあったのかも知れません。
スコットランドの民族音楽には明るくありませんが、極めてかの土地に根ざした音を自然に打ち出しておりますよね。
穏やかでたおやかで温もりが感じられる演奏には好感度も輪をかけて高まるほかありませんね。
わざわざアコースティックに転んだからと言っても技術に長けている訳でもありませんが、たかがロック・バンドの手遊びでは収まらない懐の深さがあるんです。
Norman Blake、Gerald Love、Raymond McGinleyそれぞれの自信作に加えましてTeenage Fanclubの知名度を格段に上げた名曲、M3「Starsign」でだめ押しといった塩梅でしょうか。
こういう企画盤も悪くはないですよね、むしろ嬉しいことこの上ない1枚です。
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