
『
With The Beatles』(1963)張りの精悍なジャケット写真に違わず、切れ味鋭い演奏を浴びせる
Manfredo Fest Trioにとって3枚目のアルバム、『
Manfredo Fest Trio』(1965)です。
Sambalanco Trioのデビュー盤CDと同様、
Rge Classicosからの復刻が為されていない模様ですけれども、ここはひとつ
Bomba Records盤で手を打っておきましょう。
彼の地ブラジルはサンパウロにおける百花繚乱のピアノ・トリオにあって、大輪の花を見事に咲かせた作品と言えるのではないでしょうか。
緩やかな滑り出しから徐々に熱気を帯びて行き、緩急たっぷりの怒濤の展開を繰り広げるというとんでもないM1「
Reza」で以て始まります。
聴き手の首根っこを取っ捕まえては次々と捩じ伏せ、サンバ・ジャズの醍醐味を叩き付けてくれます。
M3「
Samba De Verao」について、これがまた幼稚園児くらいなら大喜びしそうな可愛らしい編曲だもんですから、こちらも思わず小躍りしたくなるような1曲なのです。
そのほかにも聴き手のこめかみを打ち抜くような迫力が溢れんばかりの演奏の連続に腰砕け必至ですよ。
軽やかさも兼ね備えた鋭利な鍵盤捌きに呼応するドラムスとベースの有機的な連係も充分に魅力的ですし。
年季の入ったトリオ漫才に引けを取らない
Manfredo Fest Trioをわざわざ聴き逃す手はないですよ、と。
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