Teenage Fanclub / Grand Prix (1995)

今年最初のTeenage Fanclubは傑作アルバム、『Grand Prix』(1995)のご案内ですよ。断言します、名盤です。金字塔です。
本人たちも自動車には縁がないらしいのに何なんでしょう、このジャケット写真。当ブログも同様でして車は一切、出て来ませんよ。
まずは冒頭のM1「About You」から驚きです。勝手に苦手意識を抱いていたあのRaymond McGinley作から始まるんです。『Mellow Doubt』(1995)収録の「About You (Acoustic Version)」の本番テイクと言いましょうか完成版と言いましょうか。上出来ですよ、もう。
本作がTeenage Fanclubにとっての『Revolver』The Beatlesという訳ではないでしょうが、George Harrisonの「Taxman」のようで幸先が良いですよね。
M2「Sparky's Dream」、M3「Mellow Doubt」と素晴らしいシングル曲が続きます。文句なしの流れです。これが終わりのM13「Hardcore/Ballad」まで切れ目なく続くんですよ。捨て曲が一切、ありません。
少し気怠いM11「I Gotta Know」ですら切れ味鋭いギターのお陰で持ち堪えています。
甘めのM4「Don't Look Back」、清々しいM8「Discolite」とGerald Loveは今回も絶好調ですし、Norman Blake作のM6「Neil Jung」には思わずこみ上げるものがありますね。Neil Youngばりのメロディーや熱いギター・ソロに涙、なんです。
『Gettin' Dirty』BMX Bandits収録の「No Future」の原曲となったM7「Tears」に、M13「Hardcore/Ballad」での動から静への切り替えも聴きものですし、毛色の変わったRaymond McGinley作のM5「Verisimilitude」も面白いですね。
本作の前後のシングル盤にはいつなく多めにアウト・テイクが収録されているだけあるこの充実ぶり。当然、曲が良いです。
新加入のドラマー、Paul Quinnも安定感がばっちり。当然、音もしっかりしています。
全13曲をNorman BlakeとGerald LoveとRaymond McGinleyとがほぼ3分の1ずつ分担して、尚かつコーラス・ワークにも隙がありません。当然、歌も申し分ないです。
そんな訳で『Bandwagonesque』を上回る、紛れもない正真正銘の 傑 作 なんですよ。
ドントまずいぜ。
♪「Don't Look Back」
ディスコ、ディスコ。
♪「Discolite」
♪「Don't Look Back」
ディスコ、ディスコ。
♪「Discolite」
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