Roberto Menescal E Seu Conjunto / Surfboard (1966)

本日は雨天ですので景気付けのためにRoberto Menescal E Seu Conjuntoの『Surfboard』(1966)を。
とは言いましても旧ブログからの転載です。
茹だるような残暑を吹き飛ばす、何と優美でどこまでも上品な軽やかさでしょう。
一昨年、Elenco Recordsの作品群、例えばQuarteto Em Cyのアルバムなどが紙ジャケットCD化されて発売されましたが、その際には省かれてしまった1枚です。
Roberto Menescalを始めグループのメンバーそれぞれが水着姿を晒しているこのジャケット・デザインは、一目見て分かるようにElenco Recordsに限らず弱小零細企業が直面する低予算ゆえのショッパさという訳です。
麗しいストリングスを纏った表題曲、M1「Surfboard」からしてヴィブラフォンが可愛らしく跳ね回るものの、実に爽快な仕上がりです。以降、この作品全体の基調を成しています。
そこでブックレットを参照してみますと、その意味も分かって来ます。
本作はどうやらアメリカ市場を多分に意識して制作されたものらしく、一切の無駄を省いた編曲という訳ではなさそうです。
それでもAntonio Calros Jobim作のM1「Surfboard」とM8「Bonita」やBaden Powell作のM12「Berimbau」といったカヴァー曲の解釈にはそれなりの妙味があります。
こういう機会でもないと自分の書いた文章を読み返さない訳なんですが、それこそショッパイですね。これが何かの役に立つのかどうか考えさせられることしきりの土曜の夜だったりします。
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