Ride / Going Blank Again (1992)

映画、『Upside Down -The Creation Records Story-』(2010)の中でそれなりに出演しているRide。中心人物のひとりでもあるMark Gardenerが急遽、Primal Screamの一員としてテレビ出演していたなんてことを初めて知りましたよ。「Come Together」でのキーボード捌きが適当過ぎます。
今回は『Going Blank Again』(1992)です。旧ブログからの転載です。
『Going Blank Again』(1992)を久々に棚から引っ張り出してみました。Rideにとって2枚目のアルバムに当たります。
ジャケット・デザインからして気に入らず、発売当時には馴染めずにいたので個人的には以降、彼らの作品に触れる一切の機会を失う引き金となったものでした。
彼らにとって最大の売りであり、それ故にデビュー当時から大変な注目を浴びることとなった要因である轟音ギターと奔流するフィードバック・ノイズをうっちゃり、普通にポップなギターバンドへと傾斜して行った1枚です。もっとも以前からこうした資質を持ち合わせていた節があったようにも感じます。
収録曲の出来についてはそれなりに粒揃いと言えるのかも知れませんが、これまでのような衝撃波を期待することもお門違いなことでしょう、きっと。
輪郭のくっきりした楽曲が並べられていまして、これまでの作風と比較して格段に明るく幅が広がったことは明白です。
しかしながら、醒めた歌い方故に甘ったるさは勿論、甘酸っぱさすら微塵も感じさせません。
厳しいことを言ってしまえば、シングル曲のM1「Leave Them All Behind」とM2「Twisterella」の他にはM5「Mouse Trap」くらいしか引っ掛かって来ないのは現在でも変わりありません。
青臭さと少なからず大人に成長した痕跡との微妙な均衡には心を動かされてしまいますけれど。
改めて聴き直してみましてもたいしてその印象は変わらず。大好きだったあのRideはいずこへ。ほろ苦い青春の味わいも変わらず、です。