チャットモンチー / You More (2011)

チャットモンチーの『You More』(2011)を聴いてみました。前作の『告白』(2009)に続く新しいアルバムです。
購入するに当たりましてこの大胆なジャケット・デザインに敷居の高さを感じずにはいられません。
最近ではシングル発売もなくてすっかりとご無沙汰たと思いましたら、『Awa Come』(2010)というミニ・アルバムと『表情』(2010)というカップリング曲集があったんですね。後ほど挽回しなければ。
という訳で珍しくまったくシングル曲が含まれていないその内容はと言いますと、これはこれでやはり現在進行形のチャットモンチーの姿なんだなと思えるものでした。『告白』での試行錯誤を経て、とにもかくにも演ってみたいことを演りたいように素直に演ってみるんだということが判りますし、空回りしていることも伝わって来ますし。
出来上がりに賛否両論やら不平不満まであるのは当然のこととしても妙なこだわりを感じさせないところがよろしいんじゃないでしょうか。凝り固まらずに何でも挑戦する姿勢というのは野暮ったいようでいてとても大切なことだと思う訳ですよ。
M1「バースデーケーキの上を歩いて帰った」、M2「レディナビゲーション」やらM9「少年のジャンプ」といったいつものチャットモンチーらしさが散見される場面もあるんですけども。
M3「謹賀新年」にM7「桜前線」、レゲエ調のM5「涙の行方」にほんわかとしたM6「Boyfriend」、豪速球の「拳銃」などなどの色とりどりというか支離滅裂というかはちゃめちゃぶり。
彷徨っているようでいて意外と本人たちにしてみたら何か確かなものを掴みつつあるんじゃないかと、そう思ってみます。そういった確たるものをたぐり寄せること自体が大変なことだとは思いますけどもチャットモンチーには期待してしまうんですよね。
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