Beat Happening / Beat Happening (1985)

Beat Happeningの最初のアルバム『Beat Happening』(1985)を聴いています。
再発に際して曲順が大幅に入れ替えられまして追加収録曲もたくさんあります。
現在もBeat Happeningとして活動しているのか解散状態にあるのか、それともそのどちらでもないのか判りませんが、何はともあれ伝説のと言って差し支えのない3人組のグループな訳ですよ。The PastelsもTalulah GoshもNirvanaもみんなが憧れ胸焦がした訳です。こぞってK Records詣でな訳です。
中心人物のCalvin Johnsonの独創性もその最初から際立っていますね。
単なる鼻歌に聴こえなくもないですし、ベーシスト不在も手伝って風通しが良いというのではなくて余計に隙間だらけの音の欠片が散らかっています。それでも結局のところは演りたいことを演りたいように演りたいだけ演るんだという心意気なんですよね、これは。インディー云々を抜きにしても誇り高きことですよ。パンクでもありますね。
一方でこの素人同然の演奏に怒り出す方々が続出するはずです。音質無視の自宅録音も当然のように含まれていますし、M8「In My Memory」の冒頭には“たけや~さおだけ~”のあの放送が挿入され、はたまたM12「Don't Mix The Colors」では取って付けたように原宿駅での乗り降りの放送部分ががそのまま収録されていますので馬鹿にされた気分になるかも知れませんよね。
ただし、やはりこの原初的な衝動を押さえ付けることなど誰にも出来るはずがないんです。まさにポップ・ミュージックの強みなんだと思いますよ。何だって演りたいように演るんですから。誰にも立ち入ることなど出来やしません。
Teenage FanclubがカヴァーしたM14「Bad Seeds」も聴きものなんですが、M23「Look Around」については『International Hip Swing』(1993)収録分とはテイク違いのようですね。どちらも大好きですよ。
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