The Dramatics / The Best Of The Dramatics (1976)

The Dramaticsのベスト盤、『The Best Of The Dramatics』(1976)を聴いてみました。所謂、オリジナル・アルバムというものを持っていませんし、どんなものがあるのかもあまり判っていないままでいるので重宝しています。
この野性味、良いですね。雰囲気満点のM4「In The Rain」をはじめとしてストリングスやら効果音などを随所でやたらと駆使してはいますがどこか泥臭さを拭い切れていないところが好みです。
結成から10年弱も燻っていたことへの恨み節なんてことでは決してないでしょうが、ヴォーカル・グループとして何とも荒削りな印象です。
相変わらずM3「Whatcha See Is Whatcha Get」というシングル曲の破壊力が凄まじいですね。素晴らしいのひと言しかありませんよ。
今まではこの1曲が目当てであとは軽く流していたんですが、ファンキーなM1「Get Up And Get Down」は勿論のこと、濃口なM5「(Gimme Some) Good Soul Music」に美しいバラードのM6「Fall In Love, Lady Love」と外しようのない内容ですね。
ファルセットが切り込んで来るM10「Hey You! Get Off My Mountain」も強烈極まりない1曲ですしね。
懐の深い歌唱でもあるM12「And I Panicked」からは録音の印象が違っていますね。M15「Highway To Heaven」なんてのはゴスペル丸出しの表題の割にはさらりと歌われているほか、5分を超えるM16「Toast To The Fool」などはとても洗練されているんですよね。
1970年代、そしてVolt Records (Stax Records)を代表するのヴォーカル・グループによる充分過ぎるほどに充実したベスト盤でした。
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