
今月の
Teenage Fanclubは『
Howdy!』(2000)です。
シングル曲、M1「
I Need Direction」とM6「
Dumb Dumb Dumb」を含むアルバムですね。
実は今回、初めて聴いたんです。
Teenage Fanclubらしくないですね。がっかりしたとまでは言いませんけども。この時分になると新作が発売されても自然と興味を掻き立てられなくなっていたんです。評判も判りません。
ジャケット写真の通り、録音後にドラマーが抜けてしまったために計らずも不動の3人組となってしまいましたね。良い歌を作り出すというグループとしての核は失われていないはずなのに、何か決定的なものに欠けているようです。
Raymond McGinley作の凡庸さはともかく、相変わらずポップな
Gerald Love作にも若干の陰りが見えて来ますし。
何よりも
Norman Blake作すら振るわないようなありさまですよ。M9「
Straight & Narrow」でのやり過ぎた感じはどうなんでしょう。そんな中でもM12「
If I Never See You Again」でのトラッドな解釈については少しは新鮮味がありますよね。
Creation Records閉鎖に伴うメジャー移籍というこれまた計らずも好環境に恵まれているにもかかわらず、どこか焦点の定まっていない印象を受けてしまいます。これまでになく音の使い方に幅を持たせているせいなんでしょうかね。好奇心やら意欲やらあらゆることが裏目に出ている気がします。
自分でも明らかに言い過ぎだと判っていますし、まったく救いようのない訳でもありません。何回か聴いていれば本作の良さもはっきりとします。ただ単純にまだまだこんなもんじゃないだろうてと思うんですよね。そう思いたいんですよ。
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