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ぱんややーん〜!
今回は、独特の臭みたっぷりのジャンプ・ブルースがたんまりと24曲も詰め込まれた『Wail Daddy! : Nashville Jump Blues』を選んでみました。
この手の編集盤ではお馴染みのJohn Broven監修にして、Excello Recordsの音源が最大限に活かされた1枚です。
粉塵が巻き上がるような泥臭くも猥雑で血気盛んなジャンプ・ブルースの旨味を閉じ込めたような、いかにも古めかしい音には違いないのですが選曲の妙で一気に聞かせます。
出だしで鶏の鳴き声をギターの音で見事に模したM1「Chicken Hearted Woman」では、やはりペキパキと鳴らされるギターに心躍らされます。
名の通ったShy Guy Douglasなどは流石に雰囲気満点です。M9「New Memphis Blues」とM10「Detroit Arrow」の2曲が選ばれています。
続くM11「Happy Go Lucky」Good Rockin' Beasleyはその表題の通りにのほほんとしたブギウギが炸裂していまして、何とも心地良いものです。
女性ヴォーカリストを擁するCharlie Dowell & Willie Lee PattonやDel Thorne & Her Trioといったところもなかなかしっとりと聞かせる面をも持ち合わせていますから、聞く者を飽きさせません。
ほかにも特に後半に入りますと、小気味よいR&Rの花盛りと呼んでも差し支えのない楽曲で賑わっているほどです。
Little Maxie Baileyによる2曲、M12「Drive Soldiers Drive」とM13「My Baby's Blues」やM2「Dyna Flow」Jack Cooley、M17「Love Me Baby」Bernie Hardison、Blue FlamersのM18「Watch On」とM24「Driving Down The Highway」などはR&Rそのものです。
テネシー州の州都、ナッシュビルと言えば“ミュージック・シティ”と呼ばれ、周知の通りカントリーの隆盛を誇るアメリカ南部の街です。
カントリーとブラック・ミュージックが表裏一体であることを示唆する非常に興味深い1枚でもあります。