The Carousel / ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ (1994)

みんな大好き、Heavenly!
という訳で姉妹グループのThe Carousel、まさかの2枚目のアルバムです。『ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ』(1994)という冗談のような表題ですけれども。
音沙汰のなかったElizabeth Price(曲作りをしていた?)とSaturn Vとしてアルバムを1枚発売して尻すぼみに終わったGregory Websterの2人が帰って来ましたよ。
Vinyl Japanがスタジオ代を負担したんでしょうか、とても驚かされました。
今回は助っ人も増えまして、音数も増えましたし明るくて音質も良くなった印象を持ちました。HeavenlyからAmelia Fletcher、Peter Momtchiloff、そしてCathy Rogersが参加しているのも嬉しいです。
それだけに、全8曲で23分というのは物足りなさがあり過ぎるという惜しい結果となっていますね。
相変わらず宗教色が多少なりとも目立つ従来の路線を踏襲しつつも若干、ポップ度が増してはいますが、その独特さにはやはり図抜けたところがあります。確かブリット・ポップだかが全盛の時期だったと思いますが、その中にあってこの我が道を往くというよりも周囲のことなど見ない見えない見る必要がない姿勢が凄く貴重なものに感じられたんです、当時。
繊細に鳴り響くリッケンバッカーに清楚な天使の囁きも健在ですしね。想像以上に心が洗われますよ。