Fresh Maggots / Fresh Maggots... Hatched (1971)

Fresh Maggotsの唯一のアルバム、『Fresh Maggots... Hatched』(1971)。
いたち野郎さんが6桁の値がつけられたオリジナルのアナログ盤を見かけたそうなので取り上げてみます。手持ちのCDは7つも追加収録曲があるSunbeam Records盤ですよ。
RCA Victorという有名どころからの発売にもかかわらずプレス数が少なかったとか、たったの19歳のふたり組だとか、清々しいアコースティックな調べにいきなりファズ・ギターが割って入るという凶暴性を持ち合わせているとかということでその筋では大人気のようですね。そりゃもう判ります。
翳りもありながらイギリスらしい健やかなフォークと思いきや、ねじ切れそうなサイケデリアに支配されるという一聴してそのありそうでない特異な文体にはすぐさま魅了されてしまうのが道理というものです。耳の肥えた好事家こそこの音にはやられていまうのではないでしょうか。
非常に印象的というか心に刺さりまくるというか人の脳みその中に土足で踏み込んで来るようなファズ・ギターが唸りをあげないM9「Who's To Die」などではストリングスが大幅に取り入れられているなど、どっちに転んでも聴きどころにこと欠かない訳ですよ。
希少性とこれだけの内容であればオリジナルのアナログ盤が高値で取り引きされていることにも納得するほかありませんね。
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