Stereolab - Wow And Flutter (1994)

今月のStereolab、傑作アルバムの『Mars Audiac Quintet』(1994)より、もう1枚のシングル盤の『Wow And Flutter』(1994)ですよ、と。
表題曲のM1「Wow And Flutter」はちょっとした装飾音、効果音が入りましてアルバム・ヴァージョンよりも若干、華やかさがありますね。
浮遊感もばっちりでいかにも“Space Age Batchelor Pad Music”という言葉がぴったりです。
M2「Heavy Denim」はですね。アイディア一発で作って勿体ないから録りました的なところが多分にある、いかにもB面に相応しい1曲です。
Stereolabには少なからずこういう一面があるんですよね、良くも悪くも。
M3「Nihilist Assault Group Part. 3,4,5」は『Mars Audiac Quintet』収録の「Nihilist Assault Group」の続編ですね。全部で5部作の大作、という訳ではなくて編曲違いが5つといったところでしょうか、実際には。
いつものStereolabらしく楽曲自体は単調なだけに、シングル盤を使ってこういった展開をしてみせるところはとても面白い試みですね。
残った素材を再構築したのかまったくの新録なのか別録りなのか定かではありませんが、特に「Part 4」では催眠効果も抜群の音像が極めて幻覚的でして歪んだ時空に放り込まれたような感覚に。
M4「Narco Martenot」の場合はいつもの分厚いアナログ・シンセサイザーが空間の塗り込めて行くような1曲でして、祈りにも似た曲調がちょいと心に響きますね。
収録曲は残念ながら『Ping Pong』(1994)と同様に『Aluminium Tunes: Switched On Vol. 3』(1998)には収録されていないようです。
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