Bruce Langhorn / The Hired Hand (1971)

『The Hired Hand』(1971)、邦題が『さすらいのカウボーイ』というPeter Fonda監督、そして主演の映画のサウンドトラックをご紹介。
ギタリストのBruce Langhorn名義のアルバムでして、Bob Dylanの録音に参加しているという逸話とともに有名なのが、あの「Mr. Tambourine Man」のモデルでもあったということです。全然、知りませんでしたよ。
サウンドトラックという性格上、収録曲は断片的なものが多数なのですけれども。
究極のミニマリズムと言いましょうか、あまりにもあっさりとした演奏が荒涼とした西部劇の光景を瞼の裏側に静かに焼き付けてくれます。
淡々と爪弾かれるそのギターの音色は弦を弾かれた瞬間に中空を舞い風に紛れて消え入ってしまうくらいに儚くて、そりゃもう虚しさを通り越した境地ですね。
奥底に流れる狂気はただ単に危ういだけではなくて穏やかで人肌の温もりさえ感じさせてくれます。
サイケデリアとはこういうことを言うのかも知れませんね。
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