Heavenly / She Says (1992)

みんな大好きHeavenly!
今月のHeavenlyです。
Heavenlyのアルバム未収録曲の中でも特に気に入っているM1「She Says」がA面に据えられた7インチ・シングルです。
憧れのThe Pastelsに倣って(Michael Nesmithのカヴァー、『Different Drum』ですね)K Recordsから出してみましたという1枚ですよ。
このジャケット・デザインは・・・、何でしょうね詳細不明です。せっかくのひな祭りだというのに歴代のジャケット・デザインの中でいちばん不細工です。
内容が良いだけにもっとましなものにして欲しかったなと。
その内容と言っても実は安易と言えば安易、嬉しいと言えば凄く嬉しいヴァージョン違いなのです。
M1「She Says」は演奏の慣れ具合から弱小レーベル、La-Di-Daのオムニバス盤、『Borobudur』(1990)収録曲の再録でしょう。
これがまた最高です。最高にHeavenlyなのです。やはり、Heavenlyの中でいちばん好きです。
ちょこまかと元気いっぱいな『Borobudur』版とは反対にゆったりとしていまして、Amelia Fletcherの表現力には母性すら感じさせるものがあります。あると思います。
裏ジャケットからも判る通り、未だCathy Rogersが加入していない4人組時代にもかかわらず、きちんとコーラス・ワークに工夫が凝らされているのです。こういう部分も聴きどころですね。
ちなみに手持ちの『Borobudur』は非常に残念なことに国内盤CDなので(これはこれで快挙ですけれど)、権利関係のためかFlippers Guitarの「Friends Again」が未収なので聴けず仕舞いです。さっさと編集盤でも買っとけよという話ですけれどね。
B面のM2「Escort Crash On Marston Street」の方はデビュー・アルバム、『Heavenly VS. Satan』(1991)収録の「Wish Me Gone」の歌詩を改作したものです。
原曲はやけに思いつめたように陰鬱なものだったのですけれど、今回は朗らかにあっけらかんと交通事故を歌にしてしまっています。しかも、わざわざ自分たちを犠牲者とする自虐ネタ。
“Heavenlyは今夜、天国に召される”なんて駄洒落をかましてくれています。
Heavenlyがただ可憐なだけの乙女パンクだというのは大きく違いまして、酸いも甘いも噛み分けた辛辣で大人のポップ、だったりするのが良く判るシングルですよ。
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