チャットモンチー / 耳鳴り (2006)

チャットモンチーの1枚目のアルバム、『耳鳴り』(2006)をようやく聴いてみました。
3枚目のアルバム、『告白』が発売される前にどうしても聴いておきたかったので、今さらながらですけれど。
まずは1曲目、M1「東京ハチミツオーケストラ」!
えーっと、“ハチミツオーケストラ”?“ミツバチのオーケストラ”じゃなくて何で“ ハチミツオーケストラ”なんだろと思ったのも束の間。
そんなことどうでも良くなって(本当はどうでも良くなくはないのですけれど)、何でしょうかねこの高揚感は。
憧れの大都会、東京に胸を膨らませたり不安を覚えたりとかという設定もひとまず小脇に抱えつつ。
心ウキウキ胸ワークワク。
そこにあるのはただのロック・ミュージックなだけで。
それ以上でもそれ以下でもなくてそれ以外の何ものでもなかったりして、今までになかったような爽快感が降って湧いたり何故だか涙腺が緩んで来たり。
上も下もズルッズル、後ろから前からグッショリです。
全編を通してギター、ベース・ギター、ドラムスとあとは歌だけのスッカスカでゴリゴリ、必要にして最低限の鋭い音の塊で胸の内側をえぐってくれちゃったりして。
特にM9「恋愛スピリッツ」なんかがそうですね。そのヒリヒリ感、この刺さり具合。
痛がゆいのを通り越して、単純に痛いよ重いよチャットモンチー。
ただのロック・ミュージックのくせに、“ガンダム大地に立つ!!”くらいの衝撃度がありました、今でもあります。
ただのロック・ミュージックのくせにあまりにも歯切れが良くってまっすぐなもんだから、それがこんなに汚れて荒んだ身の自分にはとっても眩しくって、ただそれだけがやるせなくって手が届かなくって堪りません。
チャットモンチーはその最初からロックでと思ったら、本作以前にデビュー・ミニ・アルバムの『chatmonchy has come』(2005)があるのですね。
当然、出直します。
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