The Stone Roses / She Bangs The Drums (1989)

かれこれ20年も前のことになってしまうのですね。
The Stone Rosesのシングル盤、『She Bangs The Drums』(1989)の登場です。
表題曲のM1「She Bangs The Drums」はデビュー・アルバムの『The Stone Roses』(1989)収録のものとは若干のミックス違いも認められます。こちらは音の鳴りが少し鋭角的というかキラキラ感が強めなのですよ。
そのM1「She Bangs The Drums」を聴いていますと、これから面白いことが始まりそうなワクワク感でいっぱいになりますね。
“The past was yours But the futures mine”とあるように何だか明るい未来に向かって駆け出したくなるような、そんな青臭い気持ちにさせてくれる訳ですよ。
実際には件の傑作アルバム、『The Stone Roses』の後(だと思います)に発売されたにもかかわらず、尚も前へ前へ進みたくなるような1曲ですね。実際、『The Stone Roses』の流れの中では座りが悪いように感じます。浮いているのではと。
M2「Mersey Paradise」はですね、出だしのギターが「I'll Feel A Whole Lot Better」The Byrdsを彷彿させるところがあるやはり、キラキラした感じが素敵なギターポップです。
M1「She Bangs The Drums」と同様にこの爽快感はただごとではありませんね。さすがです。
M3「Standing Here」とM4「Simone」はいかにもB面曲といった塩梅です、と言ったら言い過ぎでしょうか。
それでも、M4「Simone」は同じ逆回転でも「Waterfall」とは異なる肌触りを持っていますね。
アシッド臭が意外と効いていまして、これはこれで面白い試みだと思いますよ。
この辺はまさに彼ら独特の強みなのでしょうね。
『She Bangs The Drums』、シングル盤として切ってくれて嬉しい1枚でした。