Aardvark / Aardvark (1970)

初買いです。
先日、おもむろにディスクユニオン新宿プログレッシヴ・ロック館へと足を運びましてKansasの紙ジャケットCDを探してみたのですけれど、当然のことながら目当てのブツは見当たりませんでした。
代わりと言っちゃ何ですけれど、このプログレッシヴ・ヘヴィー・ロックの人気盤、Aardvarkの紙ジャケットCDを獲って来ましたよ。
Decca Records傘下のDeram Recordsに設けられたNova Seriesからたった1枚きりの『Aardvark』(1970)です。
のコチラの異形のブリティッシュ・ブルース・ロックのBlack Cat Bonesと同門ですね。
音源だけは押さえていたものの、今頃になって新品が定価で手に入るとは思ってもみませんでしたよ。
性懲りもなく、今年1年も音楽に囚われの身という訳です。
意外と可愛らしいジャケット写真とは裏腹に奇抜というか特異というか、極めて独特の雰囲気が漂い変態的な個性が光るギタリスト不在の4人組。
いかにもブリティッシュ・ロックの好事家たちに惚れ込まれそうな古めかしく鈍い光りを放つ音使いが渋いですね。
変幻自在のハモンド・オルガン主体でして、こういう編成で演っているというだけでも自信の表れなのでしょうね。
とんでもなく重厚な音の塊が轟くM1「Copper Sunset」から打って変わって、案外と繊細な響きを醸し出すM2「Very Nice Of You To Call」、そしてまたビートが激しくのたうち回るM3「Many Things To Do」に長尺のM4「The Greencap」とA面に当たる前半は特にメリハリが効いているので飽きさせない作りとなっていますよ。
まだまだこの手のハードなプログレッシヴ・ロックには不馴れなものですので、本盤の聴き応えに勝るものもないのではと錯覚でもしてしまいそうになります。
目まぐるしいキーボード演奏に耳を傾けているだけでも楽しめるものです。
決して上手いとは言えない歌い方なだけに9分以上にも渡るM6「The Outing-Yes」のように混沌としながらもスリリングな演奏がより一層引き立つ塩梅ですね。
このM6「The Outing-Yes」から始まる後半には嵐が吹き荒れるが如きインプロヴィゼイションが織り込まれているのも特徴ですね。
新年早々、こんなにも面白い音盤にありつくことが出来るなんて出足がすこぶる快調です。
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