The British Invasion The History Of British Rock, Vol.5 (1991)

唐突に『The British Invasion The History Of British Rock, Vol.5』(1991)のご紹介です。
Vol.1から持っていないということでもあります。
全9枚からなるRhino Records編集盤シリーズのうちの当然ながら5枚目です。
ヒット・チャートを含むアメリカからの視点に基づく選曲でもある訳ですけれど、構えずに単純にブリティッシュ・ビートを楽しむことが出来ますよ。
この頃のRhino Recordsには勢いもあり、1960年代から1970年代にかけてのロック・ミュージックならず、R&Bやら何やら隅々まで掬い挙げてはCD化していましたね。
こういったレーベルを跨いで音源を拾い集める(提供してもらう)編集というのも、いかにRhino Recordsが素晴らしい仕事をしていたからこそではないでしょうか。
The Beatlesとその関連のM1「Ain't She Sweet」とM6「My Bonnie」もさることながら、いちばんのお目当てはM2「Telster」The Tornadosでした。
その魅惑の無重力サウンドがこの優れた選曲のオムニバス盤の中でも浮き上がりまくっているのですけれど、これもまた歴史のひとつです。
鬼才、Joe Meekの偉業をしっかりと胸に刻みつけてあげましょう。
飛び切りにお洒落なM5「Yeh, Yeh」Georgie Fame & The Blue Flamesにガール・ポップの「Downtown」Petula Clark、M17「I Only Want To Be With You」Dusty Springfieldと来ましてお上品なM12「Diane」The Bachelorsや大人の色香たっぷりのヒット曲、M13「It's Not Unusual」Tom Jonesといった曲群が揃っている一方で。
猥雑さを放つM10「Baby, Please Don't Go」ThemやらやさぐれたM11「Road Runner」The Pretty Thingsが同居しているあたりに面白さがありますよね。
そして、ソウル・ミュージックを遂にものにしたLuluのM3「Shout」。
えげつないくらいに真っ黒です。
そして、フォーク然としていたDonovanが一変。異形のサイケデリアが表出するM19「Sunshine Superman」で以て紫煙が立ち上る桃源郷を目指そうとする時代へと転換して行くのです。
それにしても壮観ですね。よくある玉石混淆とはほど遠く、まさに百花繚乱です。
購入した当時、やはり初めて聴くものばかりでしたので大変な刺激になりましたよ。
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