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The Hush Records Story (1997)

hush
今回の出番は『The Hush Records Story』(1997)です。
今なお、安定したリリース量かつ充実し切った内容を誇るAce Records傘下のBig Beat Recordsの名物シリーズ、“Nuggets From The Golden State”からのオムニバス盤です。


折からのブリティッシュ・インヴェイジョンの影響も手伝いまして、1960年代中頃から後半のガレージ・バンドと言えば、勢いだけでぶっとばしている連中ばかりのような気がするのはあながち間違いではないでしょう。


更にはアルバム制作にまで至らなかったそんな有象無象のガレージ・バンドたちが放つ一瞬の煌めきに思わず鼻の下を伸ばしてしまう方々も数多くいっらしゃるはずです。
この『The Hush Records Story』というアメリカ西海岸の弱小レーベルを総括する編集盤にしましても例に漏れず、そうした好事家たちの需要を満たすであろう小振りな金塊がごろごろしているという訳です。


収録曲の大半を占めるSyndicate Of SoundWilliam Penn & The QuakersThe Broguesといった辺りが少しは名が知られていますし、やはり聴きものとなっておりますよ。
どれもブリティッシュ・インヴェイジョン経由のR&B色に染まりつつも、やけっぱちな空回りの成せる業ですね。


意外にも出色の出来なのが男女デュオ、Gerry & Leslieでたった1曲選ばれたM13「I Like That Girl」ですね。
この可憐で激しい1曲だけでも本盤の価値が高まること必至でしょう。


と言っているそばからM19「Nothing Matters NowThe Stop Signの甘酸っぱさにも特筆すべきものがあると声を大にして言っておかなくてはなりませんね、これは。


本家『Nuggets』(1972)にすら収録されていないにもかかわらず、無鉄砲な度胸に衝き動かされたガレージ・バンドが人目を忍ぶどころか一目を憚らずに跳梁跋扈している様子は何とも痛快ですね。


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北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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