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International Hip Swing (1993)

hipswing
未だ羨望の眼差しを送られる(はず)、憧れのK Records
アメリカのインディー・レーベルの良心、そして老舗中の老舗として広く知られるようになってから久しいですよね(のはず)。


今回はそんなK Recordsのオムニバス盤をご紹介いたします。
ジャケットの手書きのイラストに何とも和まされる『International Hip Swing』(1993)です。


かねてより“International Pop Underground”と銘打った7インチ・シングルのシリーズを展開していまして、そこから選りすぐりのギターポップが目一杯詰め込まれている訳なのですよ。
ある意味、これ以上ない贅沢ですね。


また、必ずしもA面曲とは限らないようですよ。
例えば、みんな大好きHeavenlyの場合には大人気曲(のはず)の「She Says」を差し置いて、「Wish Me Gone」の改作であるM12「Escort Crash On Marsten Street」が収録されています。


これまた、アメリカ版Heavenlyと呼ぶことが出来そうなTiger Trapの場合も必殺の「Super Crush」ではなくて、花畑を突っ切るような、それでいて甘酸っぱいM8「Hiding」が選ばれていますし。


一方でThe MonkeesMichael Nesmith版でも知られる、The Pastelsによる「Different Drum」が未収録というのが残念ではあるのですけれど、本盤で初めて知ったグループばかりということもありましたし、実際にほかにも聴きどころ満載なのですよ。


そのThe Pastelsに在籍のKatrina MitchellによるMelody Dogなどはやりたい放題にやって、その個性をいかんなく発揮していますし。


それから例えば、ありとあらゆる国のインディー・レーベルからリリースすることで世界制覇の実現を企むThee Headcoatsにしても何とも野卑で喧しい音の塊が生々しくて逆に新鮮でしたね。


イギリスのパンク・バンド、Snuffもその筋では有名のようですけれども、ここでもその日本語カヴァーを披露しておりますよ。
あの「かたつむり」をM9「Den Den」という表題できっちりかっちりと剛速球で決めています。
何度でも聴いていられますよ。


K Records主宰のCalvin Johnson率いるBeat Happenigは勿論のこと、Alex ChiltonのM15「Free Again」をカヴァーしたTeenage Fanclubやしっとりと聴かせるLoisにけたたましいThe MaCtellsやらとまるで現代版(1990年代初頭当時)『Nuggets』(1972)でも聴いているかのような、そんなワクワク感も今となっては大変懐かしいものです。
ヒット曲なんてひとつとしてないのですけれど、ちまちましたところなどがとても印象深い訳ですよ。


それでもって本盤における最高の1曲はと言えば。
並み居る小さな強豪たちを押しのけ、燦然と光り輝くM7「It's So Hard Not To Say HelloBrief Weeds にほかなりません。


The Flaming LipsWayne Coyneと同様に背骨でも引っこ抜かれたかのようにヘロヘロな歌声がサイケデリックな天然色も眩いゆったりとした珠玉のメロディーに乗って、これ以上にないポップソングへと昇華しているのですよ。
ずばり傑作です。
これはもう、泣けますね。



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Premiata Forneria Marconi / Storia Di Un Minuto (1971)

storia
邦題として『幻想物語』と名付けられたPremiata Forneria Marconiのデビュー・アルバム、『Storia Di Un Minuto』(1971)を初めて聴いてみました。


紙ジャケットCDでもなければ、この辺りのプログレッシヴ・ロックにまで手を出すこともなかったでしょうに、これだから人生何が起こるか判ったものではありませんね。


1分余りと短い序奏ながらも、M1「Introduzione」の壮大な調べから思わず期待が高まり、間髪入れずに時空を捩じ曲げるかのように大きなうねりを持つM2「Impresioni Di Settembre」の何とも幻想的で美しさに驚くほかありません。


打って変わって賑やかなM3「E'Festa」について、どこかで聴いたことがあると思いましたらPeter Sinfieldが英詞を手掛けた「Photo Of Ghosts』(1973)にも収録されている1曲なのですね。
まさに他所では聴くことのない醍醐味に溢れていますね。


続くM3「Dove...Quando...(Parte 1)」とM4「Dove...Quando...(Parte 2)」は表題通りの2部構成につき、本盤の山場であることに違いありません。
その卓越した技術と演奏力に裏打ちされた目まぐるしくも複雑で大胆な構成は目眩を起こすほどの美しさです。


こういった部分がプログレッシヴ・ロックのファンの心を掴んで離さない所以、抗うことの出来ない魅力のひとつなのでしょうね。


それは終盤のM6「La Carrozza Di Hans」とM7「Grazie Davvero」でも同様でして、緩急自在にして変幻自在の音の波を固唾を飲んで見守ることくらいしか出来ませんでしたよ。


とにかく、素晴らしい出来です。ある意味、ため息ものですね。
今の今までこんなに面白い音に触れて来なかったことを少しばかり後悔しています。


待った甲斐

任天堂がDS新型機、カメラ音楽再生機能付き 2万円以下で

任天堂は年内に携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」の新型機を投入する。ゲーム機では初めてカメラを標準装備し、音楽再生もできる。

任天堂が『ニンテンドーDS』の新型を発売するという報せです。
焦らず粘っておいて良かったです。


と言うのも今夏にニンテンドーDS専用音楽制作ソフト、『KORG DS-10』を購入してみたもののそれっきりだったのですよ。
ええ、いつものことですが開封もせず放置です。
やっと日の目を見ます。


それでも、価格がこなれて来るまで手を出さないかも知れません。(コラ



Flying Saucer Attack / In Search Of Spaces (1996)

insearchofspaces
今回は唐突にFlying Saucer Attackの『In Search Of Spaces』(1996)をば。
ライヴ音源を編集してまとめ上げたという曰く付きの1枚ですね。
しかも曲目としては1曲としての扱いという無茶な代物です。


正直に申し上げまして、これは辛いものがございます。ある種のしごきですよ。
濁り切ったギターのフィード・バック音は勿論のこと、非情にさえ感じられる爆音ギターの奔流が牙を剥いて覆い被さって来ます。


実験的と言えば聞こえが良いのですけれど、もともと一定したリズム隊の存在が皆無ですのでギター・ノイズの垂れ流し、というのが実際のところだったりするのです。
言わば、“ウォール・オヴ・ノイズ”を地で行く格好です。


起承転結があるようなないような、いえ、やはりないような。
本人たちにはあったとしても、こちらにはなかなか伝わって来ないでしょう。何と言っても収録時間が50分を超えますので。


あらゆる脈絡を無視した強行的な場面もちらほらと散見するどころか圧倒的に一方通行な展開です。
そこら辺がFlying Saucer Attackの魅力なのです、と言ってしまうのは雑なだけかも知れません。



Dig Out Your Soul雑感

以前、コチラでシングル曲について軽く触れた訳ですけれども。


Oasisの新譜を聴く機会がありまして。
3回も通して耳を傾けてみたのですが。


これがまったく響きませんでした。響いて来ませんでしたよ、残念なことに。


相性なのでしょうか。
それとも、こちらの耳が衰えてしまったのでしょうか。


これが今現在のOasisなのだとしても納得することが出来るような出来ないような。



J.E.T. / Fede Speranza Carita (1972)

jet
今夜は『Fede Speranza Carita』(1972)、イタリアのJ.E.T.の唯一作を取り上げてみましょう。


確かに“BMGイタリアン・ロック復刻紙ジャケット・コレクション”の第3弾の発売の際に、Il Rovescio Della Medagilaの2枚やReale Accademia Di Musicaのアルバムと一緒に購入したのでした。
凝りに凝った紙ジャケット仕様が嬉しい作りとなっておりますよ。


前半(A面)の2曲、表題曲のM1「Fede Speranza Carita」とM2「Il Prete Il Peccatore」がともに10分を超えるという尺の長さには胃がもたれること必至と思いきや。
イタリアン・プログレッシヴ・ロック特有の盛り上がっては更に一層盛り上がる展開に厭が応にも高揚感を掻き立てられます。


実に伸びやかな歌声も自己陶酔1歩手前、こってりとした暑苦しさ1歩手前の格好良さとも言うことが出来るのですけれど、しつこいことには変わりがないというのでは身も蓋もないですよね。イタリア語だからかも知れませんし。
詰まるところ、情熱的ということです。


それでも演奏が物凄く上手で、重厚なギターの音色と時に派手で時に軽やかなキーボードとの絡みが聴きどころですね。


実に興味深く面白い1枚です。
紙ジャケット仕様の限定盤などという足元を見るような商法にも乗っかってみるものですね。


そっちじゃなくて

テレ東系 ドラマ『週刊真木よう子』劇中楽曲収録のオムニバスサントラCD緊急リリース!!

'週刊・・・'で楽曲提供したスチャダラパーのSHINCO、 SLY MONGOOSE塚本功、松田浩二、KUNI、TOKYO NO.1 SOUL SET渡部俊美など錚々たるメンツが書き下ろし楽曲を提供していたことでも話題となった人気ドラマ。その劇中楽曲をさらに進化させた形でオムニバスCDが登場!

さらにこのCD最大の目玉は、今では幻の入手困難超プレミア写真集「月刊真木よう子 SPECIAL」(リリー・フランキー撮影)からのショットのほか、このサントラでしか手に入らない秘蔵フォト満載ブックレットがセットに!!

実際には“SPECIAL”ではない方が望まれているはずです。



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うーん、マンダム

LICIDO-L
2008年秋、LUCIDO-Lが新しく生まれ変わりました、ということで。


木村カエラの新曲、「マスタッシュ」もCMソングに使われていますよ。
モップの使用前と後になっとります。


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Love Navi 八戸

藤川ゆり
話題の八戸市議会議員・藤川ゆりさんが11月19日にDVDと写真集を発売するというお話です。


“八戸のプラスになるのであれば”と水着、浴衣、羽織袴等、ワンピース、ショートパンツ等、全14パターンの様々な衣裳に身を包み、八戸市の観光名所を体当たりで八戸の観光名所をPRする、とのことです。



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歌姫 デビュー

G3
炎神戦隊ゴーオンジャー』の31話で実現したアイドル・ユニット、G3プリンセスが怪物ロムビアコ(←無理矢理)を倒した暁にCDデビュー。
10月5日には記念握手会イベントも開催されますよ、と。


今どきのお子様は自分で検索して、ケガレシアの過去を知ることになるのでしょうか。
もう周知の事実なのでしょうか。



Throw That Beat In The Garbagecan! / Chill Out With Throw That Beat In The Garbagecan! (1992)

throwthatbeatcillout
相変わらず50.000.000 Elvis Fans Can't Be Wrongのアルバムが行方不明です。
代わりと言っては何ですけれど、同じドイツのThrow That Beat In The Garbagecan!というグループの7インチ・シングルを取り上げてみましょう。


グループ名のThrow That Beat In The Garbagecan!と聞いてThe B-52'sを連想されたならば大正解でございます。


彼らのハチャメチャ振りを見事に継承した嬉し恥ずかしギターポップが炸裂する、その筋で大変な人気を博したのがこのThrow That Beat In The Garbagecan!なのです。


今回の『Chill Out With Throw That Beat In The Garbagecan!』(1992)はFat Tulipsなどでもお馴染みのHeaven Recordsからの1枚です。
ちょっとした漫画も読めるジャケット・スリーヴが楽しい作りですよ。


3曲とも『Large Marge Sent Us!』(1989)に収録されているので軽い名刺代わりのようなものですね。
ついでにこのエントリも手短に。


A面のM1「Just 16」もB面のM3「You're Exactly What I Want」にしてもこれでもかとかっ飛んでいますけれどもやはり希代のパッパラ・ソング、M2「Lotsi Go Go」には適いませんね。
アノラックだのジャングリー・ギターポップだの呼ばれる中にあって凄く理想的な音なのです。
最高ですよ。


跳んだり弾けたり跳ねたり地団駄を踏んだり嬉しくなったり切なくなったり楽しくなったり恋をしてみたり。
この1曲だけで、そりゃもう大騒ぎです。




今週のスポットライト ⒄

私、chitlinが勝手に赤丸急上昇なモノやコトを選んでは無責任に垂れ流す『今週のスポットライト』。


北京パラリンピックも無事に閉幕しましたが、“東京オンリーピック”が私、chitlinの知らないうちに開催され、さらにはDVDが発売されるとのことです。


まるで知らなかったのでコチラのHPで確認中です。



今週のスポットライト ⒃

GS
私、chitlinが勝手に赤丸急上昇なモノやコトを選んでは無責任に垂れ流す『今週のスポットライト』。


映画『GSワンダーランド』が11月15日から公開されるそうです。


私、chitlinがこの世に生を受ける直前、1960年代後半のサイケデリックでアングラなたった2年半の出来事、“グループ・サウンズ”のブームを描いた映画です。
例によって、だいぶ端折りました。


白いタイツが眩しいっす。


激しく重い公式サイトはコチラです。


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噛んで候 その十七

上期を締めくくる修羅場を迎えている今日この頃。
普段の寝不足も響きまして体力的にも厳しさが増しております。


そんなこんなで口走ってしまった言葉が。


「じゃからぁ~」


お察しの通り、由来が異なる複数の部分から構成されている“じゃあさぁ~”と“だからぁ~”が見事に結合し、人類の前に姿を現した瞬間でした。


派生語として「じゃったら」(“じゃあ”と“だったら”)もございます。



Taï Phong / Taï Phong (1975)

taiphong
ほんの数年前からプログレッシヴ・ロックを聴き始めてようやく馴染んで来た今日この頃です。
特に今年は頂きものをきっかけに、拙速ながら徐々に幅まで広げてしまっています。


今回はフランス出身のTaï Phongのデビュー・アルバム『Taï Phong』を取り上げてみましょう。
手持ちの紙ジャケットCDの帯には当時の邦題として“恐るべき静寂”、グループ名としてはタイ・フーンとあります。
良い味を出していますよね。


当然、1975年当時に体験している訳はないので郷愁に浸ることもなく、ある意味新鮮な気持ちで接することが出来るのも紙ジャケットCD化に依るところが大きいですね。


“2007年最新デジタル・リマスター音源”、“オリジナル・アナログLPを復刻再現”や“特殊エンボス紙使用”、そして“日本盤LP帯を復刻”などといった仕様に釣られてしまう単純な輩がここにいる訳です。


内容について大雑把に触れますと。
演奏が上手で、時に甲高く線の細いヴォーカルに泣きのメロディー。
限りなく叙情的であるところなど心の琴線に触れまくる要素を確実に押さえていますね。


後半(B面)に配されたM5「Fields Of Gold」とM6「Out Of The Night」の構成力に長けた2曲はプログレッシヴ・ロックとして魅力的ですし、全体を通してヘヴィ・メタルのファンの方々にも訴求するものがあることは、解説を書いているのが伊藤政則であることからも容易に判ろうというものです。


ひと粒で2度おいしい、と言ったら語弊がありますでしょうか。


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表裏一体

クラシックとヘビメタ、ファンは似た性格:「音楽の趣味と性格」を調査

スコットランドのエジンバラにあるヘリオット=ワット大学の研究者チームが、個人の性格と好みの音楽ジャンルとの関係を調べるため、世界の3万6000人を対象に調査を行なったところ、意外な結果がいくつか示された。
調査を指揮したAdrian North教授は、英国放送協会(BBC)に次のように語っている。「最も驚くべきことの1つは、クラシックのファンとヘビーメタルのファンがよく似ているということだ。どちらも創造的で、落ち着いているが、外向的ではない」

North教授によると、クラシックとヘビーメタルは、似た性格のリスナーを引きつけているが、年齢層が異なるという。この性格のグループに属する比較的若い人はヘビーメタルを好み、比較的高齢の人はクラシックを好む傾向がみられた。しかし、音楽を聴く基本的な動機は同じで、どちらも「劇的、舞台的なものを聞きたいから」だという。

まず、いちばん最初に断っておきたいのは、“ヘビメタ”という言い回しが大嫌いだということです。
感覚的なことなのですけれどね。


さて、クラシック音楽とヘヴィ・メタルの双方のファンが被っているであろうことは、傍目から見ても合点のいくことではないでしょうか。
特別に違和感がありませんしね。


蛇足ですけれど、ヘヴィ・メタルのファンに限らず音量には注意が必要ですよね。
クラシックを聴きたくなった時に泣きを見たくありませんものね。



Donovan / What's Bin Did And What's Bin Hid (1965)

whatabindid
スコットランドはグラスゴー出身という割にはThe PastelsTeenage Fanclubといった連中の口からその名が聞かれないDonovan
そんな彼のデビュー・アルバム、『What's Bin Did And What's Bin Hid』(1965)を聴いてみました。


手持ちの紙ジャケットCDは3,000円弱という値付けが大いに疑問のStrange Days Records発、“心の深淵を振るわす英国フォーク/ロックの金字塔たち”というシリーズのうちの1枚です。


ほとんが素朴な弾き語りの連続でして地味であるほかないのですけれど、徐々に深まって行く秋の夜にはぴったりでしょう、きっと。


Bob Dylanの模倣に過ぎないと言えるこの初期、プロテスト・ソングやブルース色とは縁遠く、何の衒いもない真っ直ぐで素直な歌が最大の特色でしょうか。


何を隠そう、男性シンガーの中でいちばん好きなのがDonovanなのです。
端正でクセがなく、そっと優しい歌い口がこの荒み切った気持ちを鎮めてくれます。
あの物悲しいM11「Dona Dona」ですら心暖まる仕上がりですよ。


時代と寝て、あるいはサイケデリアに染まってなおヒット曲を連発し続けていた時期よりも、この『What's Bin Did And What's Bin Hid』と次作の『Fairytale』(1965)のPye Records期では歌そのものが際立ちますね。


追加収録曲はデビュー・シングル「Catch The Wind」(1965)の両面、続く2枚目のシングルの「Colours (Original Single Version With Harmonica Bridge)」など4曲で、聴き応え充分ですよ。



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Linda Perhacs / Parallelograms (1970)

lindaperhacs
リンク先さまのAFTER THE GOLD RUSHのnyarome007さんからかねてよりお薦めいただいていましたLinda Perhacsの唯一のアルバム、『Parallelograms』(1970)がこのたび新装再発されたということで、手持ちの旧規格盤を取り上げてみましょう。


このThe WIld Places盤にもデモ音源などが追加収録されていますけれど、今回の再発盤には更に2曲分が追加されているそうです。


本作は言わずもがなの幻のアシッド・フォーク名盤の傑作として認知されている訳ですけれど、聴き始めたのは実はごく最近のことです。
購入した切り自室で行方不明となっておりまして。今年の春先に発見、ようやく聴くことが出来たのです。


それでどうだったのかと言いますと。
一聴して言葉を失ってしまいました。


美しい。ひたすら美しいのです。


至高の極み、至宝の1枚です。


能書きを少々、垂れてみますと。
透明感を湛えたLinda Perhacsの歌声に妖しく煌くメロディー。
アシッド感覚が陽炎のように揺らめき立ってはそよ風のように薫る。


そうです、これこそ彼岸の音です。


表題曲のM6「Parallelograms」がその最たるものですね。中でもその中間部では足元を掬われるような心持ちへと突き落とされてしまいます。
危険極まりません。


引き合いに出されることも多い骨と皮のみの結晶のようなVashti Bunyanの『Just Another Diamond Day』(1970)と比較しても若干、肉付きが良くより幻惑的な演奏にも頭がクラクラさせられます。



カツオ 36歳

小栗、浅野、宮沢、瑛太らが“25年後の磯野家”を実写で描く

俳優の小栗旬、浅野忠信、宮沢りえ、瑛太が、江崎グリコのチョコレート『アーモンドプレミオ』『バンホーテン ディアカカオ』のイメージキャラクターに選ばれ、国民的人気を誇るアニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の25年後を描いたCM“25年後の磯野家”シリーズに出演することが、分かった。

カツオ役に浅野、ワカメ役に宮沢、タラちゃん役に瑛太、イクラちゃん役に小栗がそれぞれ扮し、すっかり大人に成長した姿を、実写版として描いていく。

チョコレートとサザエさん一家が結びつきませんが、こういうことらしいです。
イクラちゃんのイケメンっぷりに驚くほかないですね。立つ瀬がありませんよ。


タラちゃんもこれで良いのでしょうか。



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今週のビックリドッキリメカ ⒄

shuffle
しつこく私、chitlinが勝手に赤丸急上昇のモノやコトやガジェットを選んでは垂れ流してみる『今週のビックリドッキリメカ』のお時間です。


今回もiPodファミリーが軒並み刷新されたというお話です。


続きまして新色のiPod shuffle


人知れず刷新されていたとのこと。寂しいですね。
その内容としてはPRODUCT(RED)を加えた5色のカラーバリエーションで、シルバー、ブルー、グリーン、レッド、ピンクが揃えられています。


通勤にたっちゃんを肌身離さず連れ歩くようになって思うことなのですけれど。
音楽再生くらいにしか利用していないとかさばって仕方がないというものです。


特に夏場はiPod shuffleのあの身軽さに恋焦がれていた毎日でした。


外で聴きたいと思うようなものは大抵は決まって来てしまいますし、アイフォーンを手に入れた暁にはiPod shuffleに転向しようかという悪魔の囁きが・・・。


虎の子のたっちゃんが途端に古ぼけたものに思えて来ます。(コラ



今週のビックリドッキリメカ ⒃

nano4
またまた、私、chitlinが勝手に赤丸急上昇のモノやコトやガジェットを選んでは垂れ流してみる『今週のビックリドッキリメカ』のお時間です。


今回もiPodファミリーが軒並み刷新されたというお話です。


続きまして第4世代iPod nano


縦長の筐体に戻って“iPod史上最薄”にして曲面デザイン。
8GBと16GBの2種類から選ぶことが出来ます。


やはりiPod nanoの場合は、縦長がイイんじゃないでしょうか。


*9/11追記
アップルストアにてiPod nanoの実機を触って来ました。
薄いのはともかく、予想以上に軽いです。


吹けば飛ぶような軽さで、オモチャみたいでしたよ。


今週のビックリドッキリメカ ⒂

touch
私、chitlinが勝手に赤丸急上昇のモノやコトやガジェットを選んでは垂れ流してみる『今週のビックリドッキリメカ』のお時間です。


今回はiPodファミリーが軒並み刷新されたというお話です。


まずは第2世代iPod touch
3種類の容量を選択することが出来て、価格はこれまでより10,000円も抑えられているとのこと。
さらにスピーカーとボリュームボタンが追加。


まあ、ここまでは何とか許容範囲でしょうか。


iPod touch関連の肝は“iPhone 2.1 ソフトウェアアップデート for iPod touch”です。
今回の発表イベントに合わせて提供されます。
前回のiPod touchソフトウェアアップデート2.0(有料)が条件だそうで。
無慈悲ですね。


虎の子のたっちゃんがどんどん古ぼけて行きます。(マテ



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LHC

本日より大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider)の本格稼働が開始されています。


何だか壮大な実験のようですけれど、とりあえずロゴが滅茶苦茶に格好良いです。



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Faust / Faust IV (1973)

faust4
Faustのこの『Faust IV』(1973)をいちばん最初に聴いて思わず連想してしまったのは、先日エントリしたStereolabの『Space Age Batchelor Pad Music』(1992)です。
彼らのこの2枚目のアルバム自体が本作、『Faust IV』へのオマージュとしか思えないほどの相似ぶりなのですよ。


のっけから12分弱という長尺のM1「Krautrock」(!)で幕を開けます。
この1曲目だけでなく全体的に起伏も鷹揚も乏しい中にあって、既に彼らの音世界に引き込まれてしまうだけの説得力が潜んでいます。
聴くたびに新しい発見がある実験的な音作りとでも言いましょうか。


まったく手触りの異なる曲調の楽曲も勿論、含まれていましてM2「The Sad Skinhead」の場合にはさながらガレージ・バンドがギプスをはめられて演奏しているような鯱張った仕上がりです。


また、M5「Picnic On A Frozen River」などは周囲から浮き上がってしまうくらいの華やかさを持ち合わせていますし、続くM6「Giggy Smile」のアコースティックな感触は若干の心地良ささえ醸し出していますよ。


聴いていて和むなんてことは決してないのですけれども、様々な小ネタが仕込まれていますので飽きることがありませんね。
何年か前には本作の拡大リマスター盤(2枚組)CDが発売されていますので、こうなるとそちらも非常に興味深いです。



Stereolab / Space Age Batchelor Pad Music (1992)

spaceage
毎年、何かしら作品を発表するStereolab。今回は4年振りとなる『Chemical Chords』(2008) というアルバムを発売したばかりですけれど、ここでは順を追って『Space Age Batchelor Pad Music』(1992) を取り上げてみます。
そう言えば、Stereolabをいちばん最初に聴いたのがこの『Space Age Batchelor Pad Music』でした。


アルバムとしては『Peng!』に続き2枚目に当たる全8曲なのですけれども、良く言えば新機軸、平たく言うと半端な楽曲が半数を占めまして典型的なStereolab節を体現しているのは実質1曲のみであると言えるかも知れません。


その肝心のM6「We're Not Adult Oriented」のライヴ・テイクがM8「We're Not Adult Oriented (Neu Wave Live)」です。
多少の臨場感と勢いが加味される代わりに技術的なものが差っ引かれていまして、ほとんど代わり映えしないというのはともかく。


やはり、全体的に食い足りない内容であることは否めないのです。
ジャケット・デザインは抜群に格好良いのですけれどね。


後のStereolabに深く関わって行くことになるHigh LlamasSean O'Haganがいちばん最初に参加した作品でもあるという点で重要なアルバムです。


従来通りの音の作りというか構成するひとつひとつの音の鳴りは案外と単純だったりします。
毎度お馴染みの力強いアナログ・シンセサイザーを軸にハンマー・ビートが土台を固め、冷たいフレンチ・ヴォーカルと薄いコーラスが被さるといった具合です。
なおかつ洗練された香りを漂わせている辺りがSean O'Haganの貢献するところなのではというのは想像に難くないのです。


それまでのリズム隊が入れ替わり猪突猛進な突破力に加えて、流線型の体を手に入れたかのような滑らかさが身上とでも言えそうなのですよ。
ひょっとしたら、Tim GaneSean O'Haganと出会ってスタジオで手合わせしていた延長ででっち上げたのではないかという妄想まで頭をもたげて来ます。
もしもそうだとしても、それはそれで貴重な記録であるということにもなりますね。


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行方知らず

前回のエントリ、『Sex Appeal』にThe Go-Betweensの「Lee Remick」のカヴァーが収録されているのですけれど。


そんな訳で、50.000.000 Elvis Fans Can't Be Wrongというドイツのギターバンドがこれを改変して更に可愛らしく仕立て上げているので、彼らの『Baby Trash』というCDを探しているのですがどうしても見つかりません。
自室にもかかわらず。


「Amelia」というタイトルに換えているのですよ。
勿論、それはHeavenlyのAmeliaのことを歌っている訳です。


嗚呼、何処へ・・・。



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Simon Turner / Sex Appeal (1992)

sexappeal
リンク先さまであるAntenna.blogのパイクマンさんの退院を祝しまして、前回に引き続き図に乗ってご紹介するのはSimon Turner Versus The King Of Luxembourgと銘打たれましたその名も『Sex Appeal』(1992)という編集盤です。
金粉だらけで日光浴という倒錯したジャケット写真が刺激的ですね。


そのジャケットに大きく刷り込まれた“Simon Turner Versus King Of Luxembourg”に続くのは“... You Decide!!”。
どちらか決めろなんてのは無理な話ですけれどもね。


まさに“The Fantastical Pop World Of Simon Turner”という副題が物語る通りの遊び心溢れる、Cherry Red Records傘下のRichmond Records発の絶好の企画盤です。


前半にSimon Turner名義のシングル曲を配し、あとはThe King Of Luxembourg名義の『Royal Bastard』(1987)と『Sir』(1988)からの収録曲ほかを適度に併せためくるめく展開という盛り沢山な1枚なのです。


デビュー曲のM1「The Prettiest StarDavid BowieのほかにもカヴァーですとM2「Wild ThingThe Troggに、The Mojo Men版も麗しいM5「Sit Down I Think I Love YouBuffalo Springfield、果てはM13「A Picture Of Dorian GrayTelevision Personalitiesややけに可愛らしいM18「Lee RemickThe Go-Betweensまでに及びます。
勿論、名カヴァーのM14「ValleriThe Monkeesも収録されてますし。


それでも、目玉はM11「California Revisited; Incorporating...Surf City, Fun Fun Fun, So You Wanna Be A Rock And Roll Star」でしょう。
ブリティッシュ・ポップの貴公子が何故に西海岸への憧憬を剥き出しに?


どうもこうも、“税金対策”を理由に音楽活動をしているなどという言い訳ともども奇想天外をはるかに超えまして支離滅裂の極みです。
こういった豪華メドレー筆頭に分裂症気味のカヴァー曲の数々に翻弄され、思わず目が眩みます。
確実にポップ・ミュージックの極北のひとつと呼ぶことが出来ますよ。
まったく、この総まくりと言える内容には圧倒されてしまいます。


楽曲によってホーンやストリングスなどが導入されていることからも一聴して予算がかけられているのが判るのですけれど、どういう訳だか逆に安っぽく聞こえて来るのはご愛嬌、です。

蚊ならまだしも

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健康診断にて採血。

何が嫌いかって血を抜かれることほど嫌いなものはない。注射も嫌ですが。
もう帰りたい。

公園

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ただいま、日比谷公園。

それでも昼食は…、食いっぱぐれそうです。

109

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渋谷なんて久しぶりです。

レコ屋に寄る時間は…なさそうです。
プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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