The Flaming Lips / Hit To Death In The Future Head (1992)

今やとんでもない大物ミュージシャンへと成り上がってしまった感のあるThe Flaming Lipsの登場です。
グループの結成は1983年と古く、実に四半世紀も経っている訳ですよ。続けてみるものですね、ロック・バンドなんてものも。
本盤は、メジャー・レーベルに拾われたことが未だに信じ難い移籍第1弾アルバムの『Hit To Death In The Future Head』(1992)でございます。
初っ端のM1「Talkin' 'Bout The Smiling Deathporn Immortality Blues (Everyone Wants To Live Forever)」からしてまずそのデタラメっぷりを披露しておりますよ。
疾走感たっぷりの美メロに乗っかる間の手がもう気色悪いったらありゃしません。
以下、全編に渡って痙攣しまくるギター・サウンドとドタバタしたリズムにヘロヘロによれ切った歌声、その割にはポップに熟れたメロディーや隠し味としてのストリングスとホーンをまぶしてガラガラポン!
はい、出ました。不惑の変態サイケデリックへなちょこロックが。
インディー時代の音源をたいして聴いて来なかったので、ドシャメシャなガレージ・サウンドからどうやって脱却してドシャメシャなサイケデリアに到達したのかは謎のまま、では勿体ないので今後の課題としておきましょう。
カラフルな便器のジャケット・デザインと同様に色とりどりの音使いがとても楽しい仕上がりです。気配りが行き届いているなんてものではないゴチャゴチャとした配置に妙に心躍らせるという意味でも大変素晴らしいサウンド・デザイン。
最高です。惚れ惚れしてしまいます。
年端もいかないお子様に無理矢理聞かせてみたら大喜びするか、機嫌損ねてぐずり始めるか。
いちばん最後には隠しトラックが収録されています。
とは言いましても悪ふざけにしか聞こえない内容でして、M7「Magician VS. The Headache」での取って付けたかのようなアウトロのギター・リフが延々と30分ほど続くという代物なのです。
本編が約40なのですから演る方も演る方ですけれど、というやつです。
カエラの両A面
今更ながら木村カエラ、9月発売の新曲の報せです。シングル・タイトルは“マスタッシュ/memories(original version)”。「嫌われ松子の一生」や「下妻物語」などで知られる、中島哲也監督の最新映画「パコと魔法の絵本」の主題歌“memories”と、マンダム〈LUCIDO-L〉CMソングに決定した“マスタッシュ”の2曲が収録された、木村カエラ初となる両A面シングルだ。
午前中に偶然、耳にして気持ちの良いギター・サウンドだと思ったら木村カエラの「マスタッシュ」でした。
先ほどの『OH! MY RADIO』でも当然、紹介されていました。(たむらぱんの「ハレーション」までも!)
ローサの豚
何のことやらさっぱりなのですけれど、こういうのもアリなのですね。10日、8月23日公開の映画『デトロイト・メタル・シティ』主演の松山ケンイチ、加藤ローサ、李闘士男監督と原作者の若杉公徳によるスペシャル・トークショーが渋谷のタワーレコードにて行われ、デス・メタル野郎のクラウザーに成り切った松山ケンイチが、加藤ローサに向かって「メス豚」発言をしていたことが明らかになった。
徹底した役作りで知られる松山ケンイチについて、加藤ローサは「撮影現場に居たのは松山さんではなく、クラウザーさんと根岸くんでした。こちら(タワーレコード)の控え室では、クラウザーさんから『メス豚』と言われました」と発言。しかも、撮影中の出来事ではなかったという。「普通に話をしていたら、クラウザーさんが突然ワナワナしだして『この、メス豚が!』って」と打ち明けると会場からは同情の声が上がった。
加藤ローサに向かって“メス豚”だなんて!(カチン!)これを受けて松山ケンイチは「前日の撮影は、相川さん(加藤ローサ演じる役)が男と遊園地デートをして、肩を組むなど見せつけられた」。その上、当日はスカートめくりの際に見えるヒヨコ柄のパンツを『いま監督に見せてきちゃった』と明るく言うのを聞き『アバズレ女』って思ってついカチン! ときたのだと、いかに根岸&クラウザーに成り切っていたかとの心情を明かした。