Flipper's Guitar / カメラ・トーク (1990)

今でも絶大な影響力を持て余すFlipper's Guitarの2枚目のアルバム、『カメラ・トーク』(1990)の紙ジャケットCDが発売されてからもうすぐ2年ですか。早いですね。
最近、iPod touchを通して聴き始めています。
実際にはFlipper's Guitarを聴くこと自体が最近になってからです。
1990年と言えば浪人生としてひっそり暮らしていましたので。この頃と言えばU2くらいしか聴いていませんでしたので。
冒頭から麗しいスキャットが炸裂するM1「恋とマシンガン」が絶品ですね。
『黄金の七人』(1965)のテーマそのままに最後まで加速度的に展開する様子に胸が空く思いです。
続くピコピコだらけのM2「Camera! Camera! Camera!」には激しく違和感を覚えるものの、追加収録された13「Camera! Camera! Camera! (Guitar Pop Version)」に溜飲を下げる次第です。
以下、全然青臭くもなく汗臭くもない青春の切れっ端でスパイものやらブラジル音楽やらMadchesterやらを包んでチョメチョメしてみたら、あら不思議。
紛れもない純正仕様のネオ・アコースティックが湧いて出るという必然。
聴けば聴くほど好みの音だとはっきりするのですけれど。
こういう音楽が当時から支持を得ていたなんてことはつゆ知らず。どこか遠い惑星の出来事なのではないかと思えるくらいの距離感を今でも抱えざるを得ない状態だというのが正直なところです。
結界というか何というか、彼らとその周辺には訳の判らぬ共通言語が横たわっているような気がしまして。今更、いくら聴き込んでみてもどんどん遠ざかって行ってしまうという。
Flipper's Guitarがそのくらい特別な存在であり続けることなら判るのですけれどね。
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