The Vaselines / The Way Of The Vaselines: A Complete History (1992)

その昔、『クロスビート』誌によるNirvanaへのインタヴュー記事中に“ベースラインズ”と表記されてしまった我らがThe Vaselinesを取り上げてみましょう。
曲順が異なるだけでその内容自体は怪しげなAvalanche Recordsから発売された『All The Stuff And More...』(1992)とまったく同じ、はずの『The Way Of The Vaselines: A Complete History』(1992)という編集盤です。
唯一のアルバム作品である『Dum-Dum』(1989)はもちろん、それ以前のEP2枚、すなわち『Son Of A Gun』(1987)と『Dying For It』(1987)まで網羅されているという表題通りの完全収録です。
それぞれM1「Son Of A Gun」とM5「Molly's Lips」というNirvanaによるカヴァー曲が極めて有名である訳ですね。
そんなことも手伝いまして、Sub Pop Recordsから発売されるに至ったに違いないのでしょう。
きらりと光るポップ・センスがそこら中に散りばめられていまして、貧弱過ぎる音質を補って余りある良質なメロディーが溢れ返っていますよ。
M6「Teenage Superstars」でのかっ飛び具合なんてのは最高に好きですしね。
何だかんだ言って、かれこれ20年も前の音源なのですね。
1967年から1971年あたりに花咲いた王道ロックならばいざ知らず(ココにあるような爆裂傑作選だとか)、未だにこの手のちまちました音に首ったけの私、はもはや偏執狂なのでしょうか。
それでも、今年になってEugene KellyとFrances McKeeのふたりが共演した際には盛況であったらしいですし。
その辺に転がるビー玉なのか磨けば光る珠なのかどうかはともかく、何の捻りもない真っ直ぐなThe Vaselinesのポップ・ソングならばこれからもずっとそばに居て欲しいものです。
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