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Talulah Gosh / Backwash (1996)



K Recordsからの待望の復刻盤にして決定版、『Backwash』(1996)はTalulah Goshが残した音源を余すところなく収録したと言ってもよい大変ありがたい1枚です。


1985年当時、オックスフォード大学に通う才媛、Amelia Fletcherが中心になって女の子バンド結成を目論むも頓挫。結局、恋人や弟を巻き込んだというほぼ身内で固めたグループでした。
後身のHeavenlyにしてもたいして変わりありませんけれどね。


弟ドラマーのMathew Fletcherはどこをどう間違ったのか、この当時から暴走気味ですのでAmelia Fletcherたちが醸し出す乙女な所作と破天荒なビートを叩き出すドラムスとが不思議とバランス良く同居しとります。


そんな訳でこのTalulah Goshのことを乙女パンクと勝手に命名して愛聴しているんです。
だからと言って、ガールポップ仕様のRamonesだとかキュート過ぎるRamonesなどと呼ぼうものなら、鋲打ち革ジャンを召した方々から袋叩きにされますね、きっと。


人によってはその辺に転がっているビー玉のようにしか思えない他愛のないものかも知れないのですけれども、ここでは珠玉のポップ・ソングの数々に違いありません。


前半のM1からM13までが以前ココでエントリした通りにもともと『Rock Legends: Volume 69』(1988)という1枚のアルバムにまとめられていました。


後半のM14からM22がココの『They've Scoffed The Lot』(1991)としてSarah Recordsから発売されたBBC音源でして、アナログ盤を愛聴していました。
さらにその内訳はと言うとM14からM17までが1986年の『Jenice Long Show』、M18からM22までが1988年の『John Peel Show』での音源だと解説にあります。
以前、別個にエントリした通りの貴重な音源ですね。


M23「I Told You So」はSarah Recordsの前身であるSha-La-Laからのフレキシ盤に収録された曲です。それは友人バンドのRazorcutsと分け合ったスプリット・シングルだそうです。
この時点で既にTalulah Goshとしての音が完成していますね。立派なもんです。


M24「Pastels Badge」とM25「Rubber Ball」は何と1986年の記念すべきデビュー・ギグからのライヴ音源とのことです。ドラムスを除けば本家The Pastelsよりもさらにヨレヨレです。


早くからベーシストの交代が起こったり、Elizabeth Priceが途中でグループを去るなどしましたが、わずか1986年から1988年までの活動期間に彼女たちが残したものはその後、とんでもなく大きな影響力となって世界各地に伝播することになりました。
例えばRiot Girrrlの源流のひとつと見ても間違いないでしょう。


また、彼女たち自身も後のHeavenlyMarine Researchへの大いなる布石としても濃密かつ有意義な時間を過ごしたと言えるのではないでしょうか。


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次のエントリを最後に1週間程度のお暇をいただきます。

ええ、単純に勤務先の都合によるものですよ。
凶行強行スケジュールが恨めしい訳なのです。しくしく・・・


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北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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