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Ilous & Decuyper / Ilous & Decuyper (1971)



Bernard IlousPatrice Decuyperというフランス人デュオのアルバム作品、『Ilous & Decuyper』(1971)のご紹介です。


単純に名前やLion Productionからの復刻ということから判断しまして、勝手ながらアシッド臭漂うフォーク・デュオだとばかり思い込んでいました。


そこは一筋縄に行かないIlous & Decuyperのふたりです。
実際には予想外の遥か彼方を飛んで行く、ずばりプログレッシヴなフォーク・ロックなのです。
デュオにもかかわらず、手の込んだバンド・サウンドに若干のサイケデリック風味も溶け出すというなかなかに個性溢れる作風が印象的な訳です。


アシッド・フォークからは遠い位置にあるものの、柔らかで幻想的な面と骨太なロックの要素とが同居する不思議な音の作りです。


The BeatlesをカヴァーしたM4「Eleonor Rigby」なども聴き応え充分ですよ。


プログレッシヴ・ロック特有の多少なりとも大袈裟で壮大な展開もありつつ、小鳥のさえずりなども紛れ込んでいるというように様々な効果音が散りばめられていまして手間ひまかけられた小技も効いております。 


正直に申し上げて四六時中聴いていたいとは思わないまでも、すぐに手の届く場所に置いておきたい1枚ではあります。


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新宿迷走記

先日、久しぶりにタワーレコード新宿店を中心に店頭を見て回って来ました。
ダブルポイント・サービス開催中であること、12月に入りますと巡回になかなか時間を割けないことからです。
恥を偲んで晒してみましょう。


まずは前哨戦としてディスクユニオン新宿本館のロックフロアを軽く流すつもりでした。
そのはずが、いきなり見逃せないブツが出現です。
Rhino Handmadeから限定発売されたAretha Franklinのライヴ盤のことなのですが、さすがに店頭販売価格が高過ぎます。手を出せませんでした。


そして、それ以上に気になる1枚を久しぶりに発見。
実際には以前にココで取り上げたことがあるのですが、よそでは滅多に見掛けないものですから何故だか余計に後ろ髪を引かれつつ、タワーレコード新宿店へと移動です。


大量に面陳されている紙ジャケットCDなどを早速、隈無く点検です。
新鮮な光景ではあるのですけれど。
ううぅ、眼が痛い。


相手は圧倒的な数量ですから、目当てのものでない限り新入荷品であれお薦め品であれ面陳されているジャケット・デザインをざっと眺めまして、そこで取捨選択をするしかありません。
何かしら引っ掛かるブツを携帯電話にメモ、メモ。


結局はネット通販を頼ります。(コラ


とか何とか言っておりますが、端から見たら薄気味悪いでしょうね。
いつまでこんなことをやっているんだか。


今回は珍しく目当てのブツがございまして。
ニューオーリンズR&Bの人気シンガー、Lee DorseyのSundazed盤CDです。
いつでも手に入るだろうと放置していましたら、どうやら廃盤の憂き目に。
店頭在庫にいちるの望みを託していたのですが、見事に撃沈しました。


結果的にダブルポイント・サービスを利用することなく退散です。


返す刀でディスクユニオン新宿店SOUL/BLUSE館へ急いでみたものの、梨のつぶてでした。
それにしても、この地階は(も)密度が濃いです。
件のAretha Franklinのライヴ盤がそれなりに入荷されていますので、現時点ではやはり見逃しておきます。(←これがいかんっちゅうの)


振り出しのディスクユニオン新宿本館に舞い戻りまして。
念のためにラテン/ブラジルフロアに踏み込み、目ぼしいブツをメモ、メモ。
ああぁ、忙しい。(マテ


最後にロックフロアを再訪。サイト限定発売のMary HopkinのCD2種にたっぷりと未練を残しながら、件の1枚を購入する羽目に。


買い占めと言うには及ばず、無駄な買い足しです。
正真正銘の浪費でしかありません。
不思議と後悔の念はないものの、自らの将来に対して大いに不安を覚えてしまったことは確かです。(←今頃かいっ)



Aretha Franklin / I Never Loved A Man the Way I Love You (1967)



Aretha Franklinの、いやさソウル・ミュージックを代表する大傑作と呼べるのがこの『I Never Loved A Man the Way I Love You』(1967)です。


1967年の発売ということですから今から40年も前、彼女が25歳の時の作品です。


何かと話題を振りまいています、創立60周年だというAtlantic Recordsからのデビュー・アルバムなのですね。
それはもう相当なものですよ。


アルバム自体の内容としては多くの有名曲をカヴァーしていますけれど、「The Singer, Not The SongThe Rolling Stonesを地で行く勢いでどれもこれも見事なまでに彼女自身のものにしているところは、この時点でもはや誰にも止められないといった感がありありなのです。


冒頭を飾る肝心要のM1「Respect」にしても、Otis Reddingのオリジナル版を凌駕しているのではないかとの錯覚がここでは許されることでしょう。


それはさて置き、Muscle ShoalsはFame Studio録音が含まれているということも手伝いまして当然の成り行きとも言えなくもない名唱、名演の雨あられです。
沸々と湧き上がるゴスペルという確固たる地力を自在に、そして自然と御する手腕には舌を巻くほかありません。


名実ともに“ソウルの女王”という戴冠に納得するしかない、最高の歌い手ですね。


あとはもう何も言いますまい。
ただ、とにもかくにもこのソウル・ミュージックの大名盤を聞かずには何も始まらないことは確かなのです。



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虎目



モスコさんのブログ、『Good Timin'』におきましてしばらく前から毎回のように所謂、Dead Bearが登場するのを見掛けていまして、ようやくはたと気が付きました。


我が家にも1頭、おります。


Grateful DeadとStryperとのコラボ企画である訳がなく。
工事現場で必ず見掛ける模様のかわいいヤツです。


Novos Baianos / Vamos Pro Mundo (1974)



ギターポップ漬けからしばし離れまして、ラテン音楽を少々摘んでみましょう。
Novos Baianosによる『Vamos Pro Mundo』(1974)というアルバム作品です。


それはそれはおびただしい枚数のジャズ・サンバ盤の復刻を果たして来ました(ココで何枚か取り上げています)、期待のSom Livreシリーズということで勢いに任せて購入してみたものの、想像していました音像とはだいぶかけ離れています。


実際には、当のNovos Baianosの方がよっぽど勢いがありまして、サンバ特有の祭り状態(←当てずっぽうです)とでも言えるのでしょうか天井知らずの高揚感にこちらが当てられっ放しなのです。


ぱっと聴いてすぐに判るのは、ジャズ・サンバを土台にロック臭が強いばかりかファンクの味付けさえ感じられる点でしょうね。


Red Hot Chill Peppersなどとはまったく異なるこの種のごった煮具合には免疫がない分、違和感よりも逆に新鮮味を抱かせるに充分なのです。
更にはプログレシッヴ・ロックのような大袈裟な展開を見せるM10「Um Bilhete Pra Didi」なんてのも大きな口を開けて待ち構えていますよ。


中心人物と思しきMoraes Moreiraが脱退した後の本作がNovos Baianosきっての傑作であるという扱いを受けていることも、そもそもがこうした間口が広く底の深いごった煮の醍醐味所以であろうことが窺えます。


M7「Escorrega Sebosa」辺りは好みですし、Baby Consueloという女性メンバーがヴォーカルをとるM2「Guria」とM8「O Menina」などは大変に可愛らしくて、いとおかしなのです。


かわツク



以前から感じていたことですけれど。


この、両端の存在というのは対比として機能している訳ではありませんよね。
無駄なバスローブ姿にも腸が煮えくり返る疑念を抱いてしまいます。


いずれにせよ、先方の制作意図というものを理解しかねます。


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The Vaselines / The Way Of The Vaselines: A Complete History (1992)



その昔、『クロスビート』誌によるNirvanaへのインタヴュー記事中に“ベースラインズ”と表記されてしまった我らがThe Vaselinesを取り上げてみましょう。


曲順が異なるだけでその内容自体は怪しげなAvalanche Recordsから発売された『All The Stuff And More...』(1992)とまったく同じ、はずの『The Way Of The Vaselines: A Complete History』(1992)という編集盤です。


唯一のアルバム作品である『Dum-Dum』(1989)はもちろん、それ以前のEP2枚、すなわち『Son Of A Gun』(1987)と『Dying For It』(1987)まで網羅されているという表題通りの完全収録です。
それぞれM1「Son Of A Gun」とM5「Molly's Lips」というNirvanaによるカヴァー曲が極めて有名である訳ですね。
そんなことも手伝いまして、Sub Pop Recordsから発売されるに至ったに違いないのでしょう。


きらりと光るポップ・センスがそこら中に散りばめられていまして、貧弱過ぎる音質を補って余りある良質なメロディーが溢れ返っていますよ。
M6「Teenage Superstars」でのかっ飛び具合なんてのは最高に好きですしね。


何だかんだ言って、かれこれ20年も前の音源なのですね。
1967年から1971年あたりに花咲いた王道ロックならばいざ知らず(ココにあるような爆裂傑作選だとか)、未だにこの手のちまちました音に首ったけの私、はもはや偏執狂なのでしょうか。


それでも、今年になってEugene KellyFrances McKeeのふたりが共演した際には盛況であったらしいですし。
その辺に転がるビー玉なのか磨けば光る珠なのかどうかはともかく、何の捻りもない真っ直ぐなThe Vaselinesのポップ・ソングならばこれからもずっとそばに居て欲しいものです。


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MBV BOX!?

少し前から非常に気になっているのがこのページです。


以前から噂だけはされていました、Creation Records時代のMy Bloody Valentineの軌跡をまとめたであろう箱物ですね。


発売されているとは到底思えないのですけれど、“現在在庫切れ”という表示まで。
何のことやらさっぱり判りませんです。


BMX Bandits / The 53rd & 3rd Years (1998)



新作『Bee Stings』(2007)を発売したばかりのBMX Banditsもいつの間にやら結成20年を越えているのですね。ちょっと考えられないほどです。


表題通りのデビュー間もない彼らの貴重な初期音源に加え、今や本盤でしか聴くことの出来ないであろう貴重な2曲(M15「Rosemary Ledingham」とM16「Carousel」)を擁する『The 53rd & 3rd Years』(1998)のご紹介です。


残念ながら現時点では廃盤の模様ではありますけれど、発売されたこと自体に意義がありますね。ありがとう、Avalanche Records


3枚目のシングル盤として発売されました『Figure 4』(1988)のみ、とある店頭にて見かけたことがあったに留まりますので、本盤で聴くことが出来るに至りまして狂喜乱舞という塩梅です。


もっとも、厳密に言ってしまえば『Figure 4』収録のM10「Figure 4」とM11「Stardate 21.11.70」については『C86 Plus』(1992)で、M12「In Her Hair」はライヴ版ではありますけれどココの『Totally Groovy Live Experience』(1989)において先に聴いてしまっていたのですけれども。


もうひとつ、大変に嬉しいCD化にもかかわらずそのM10「Figure 4」の出だしが一瞬繰り返されるという致命的な誤りとその直前にBMX Banditsのジングルらしき音源がひとつのトラックとして数えられているためにトラック数がずれて行くことが挙げられます。
盤起こしのために針音が聞こえて来るのは許容範囲としましても、これらにつきましては残念極まりないのです。しっかりしてくれ 、Avalanche Records


デビュー・シングルの『Sad?/E102』(1986)をココで、次の『The Day Before Tomorrow』(1986)についてはココで取り上げています。


敢えて言ってしまいますと、Duglas T. Stewartさえ居ればそれがBMX Banditsと呼べる訳なのですけれど、何にせよ感慨深いものがあるのには違いありません。この53rd & 3rd Records時代の音からこっち、微塵もぶれを感じさせないことには脱帽です。


さらに、演者としてのDuglas T. Stewartの才能には頭を垂れるほかありませんが、彼を取り巻く(彼が引き寄せる)才能の素晴らしさ、そこにも充分過ぎるほどの魅力を感じてしまうのも当然のことでしょう。


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何ですと!?

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、復活

ケヴィン・シールズ率いるマイ・ブラッディ・ヴァレンタインが、本格的に復活することが明らかになった。バンドは年内に新作を発表、来年夏にツアーを行なうという。

寝耳に水とはまさにこのことです。
来年のAll Tomorrow's Partiesに登場するという報せを掴んではいたものの、新作とは!


ここでも取り上げられていますね。
My Bloody Valentineをご存知ないという方は、是非とも旧譜を当たってみてください。


果たして神が再降臨することが出来ますやら、面白くなって参りました。


The Pastels / Songs For Children (1991)



100年経っても何も変わることのないであろうThe Pastels
こちらの手持ちの7インチ盤はOverground Recordsから発売された4曲入りです。


もともとはWhaam! Recordsから1982年に発売された栄えあるデビュー・シングルからの音源が主でして、ジャケット・デザインがまったく異なります。


以前にココで採り上げましたTelevision Personalitiesの「I Know Where Syd Barrett Lives」(1981)の再発盤と一緒に開店間もないRough Trade Shop新宿店で初めて購入した盤です。
ちなみにWhaam! Recordsを立ち上げたのはTelevision PersonalitiesDan Treacyなのですね。


M1「Heavens Above!」はパッパラ・コーラスが響き渡るギターポップ屈指の傑作です。
これこそ聴かずに死ねるかという暴言に近い迷言に相応しい珠玉の1曲に違いありません。
百発百中の名曲ですよ。断言します。


何とも言えない気怠さがとてつもなく板についているのがM2「Tea-Time Song」なのですけれど、ここでもやはりThe Velvet Undergroundからの影響が色濃く顕われていますね。
いかに彼らによる影響力が大きなものかが伝わって来るのです。


B面へとひっくり返しまして。
後にCreation Recordsからシングル曲として発売もされたM3「Something Going On」にしても自ずと輝きを放つ力はこの当時から不動のものですよ。まさに必殺の名曲です。
何と申しましょうか、これから起こることに胸を弾ませながら小径を闇雲にぶっとばす感覚がある訳です。


M4「Till Morning Comes」はそのB面曲なのです。こちらも時間という風雪をものともしない力強さを備えています。


勿論、Creation Records版は両者ともに改めて録り直されていますよ。特に後者は「Stay With Me Till Morning」と改題されていますし、Creation Records時代の音源をまとめた『Suck On The Pastels 』(1988)の国内盤には追加収録されている逸品です。


収録曲のどれもこれもが脱線気味の演奏、そして間延びした歌声が飄々と乗り上げて上滑りして行くかのようです。


見事なまでにヘロヘロなんです。ヘタウマですらありません。
それにもかかわらず傑作揃いにほかならないのです。


なぜなら、そこには歌心があるんです。
ただそれだけのことなんですけれどもねっ。


盛秋紀行



長野県は上諏訪へと行って来ました。
駅の一角で足湯を楽しむことが出来るのです。実際に試したことはありませんけれど。(マテ


珍しく暖かかったものの、屋内に缶詰にされていましたので帰京する朝に諏訪湖を散歩するくらいしか余裕がなかったことも例年通りでした。






kyotost.jpg

次いで、週末には京都へと駆り出されました。
盛秋の嵯峨野におきましても、屋内に缶詰にされていましたので紅葉どころではありませんでした。
タクシー運転手氏によりますと、温暖化のせいで紅葉する以前に枯れてしまうそうですけれども。


非常に間抜けなことに、帰りがけに京都駅内で撮影するのが精一杯でしたよ。
ひとつ、ふたつ失敗をしてしまったのでやれやれです。


以上です、キャップ!


Talulah Gosh / Backwash (1996)



K Recordsからの待望の復刻盤にして決定版、『Backwash』(1996)はTalulah Goshが残した音源を余すところなく収録したと言ってもよい大変ありがたい1枚です。


1985年当時、オックスフォード大学に通う才媛、Amelia Fletcherが中心になって女の子バンド結成を目論むも頓挫。結局、恋人や弟を巻き込んだというほぼ身内で固めたグループでした。
後身のHeavenlyにしてもたいして変わりありませんけれどね。


弟ドラマーのMathew Fletcherはどこをどう間違ったのか、この当時から暴走気味ですのでAmelia Fletcherたちが醸し出す乙女な所作と破天荒なビートを叩き出すドラムスとが不思議とバランス良く同居しとります。


そんな訳でこのTalulah Goshのことを乙女パンクと勝手に命名して愛聴しているんです。
だからと言って、ガールポップ仕様のRamonesだとかキュート過ぎるRamonesなどと呼ぼうものなら、鋲打ち革ジャンを召した方々から袋叩きにされますね、きっと。


人によってはその辺に転がっているビー玉のようにしか思えない他愛のないものかも知れないのですけれども、ここでは珠玉のポップ・ソングの数々に違いありません。


前半のM1からM13までが以前ココでエントリした通りにもともと『Rock Legends: Volume 69』(1988)という1枚のアルバムにまとめられていました。


後半のM14からM22がココの『They've Scoffed The Lot』(1991)としてSarah Recordsから発売されたBBC音源でして、アナログ盤を愛聴していました。
さらにその内訳はと言うとM14からM17までが1986年の『Jenice Long Show』、M18からM22までが1988年の『John Peel Show』での音源だと解説にあります。
以前、別個にエントリした通りの貴重な音源ですね。


M23「I Told You So」はSarah Recordsの前身であるSha-La-Laからのフレキシ盤に収録された曲です。それは友人バンドのRazorcutsと分け合ったスプリット・シングルだそうです。
この時点で既にTalulah Goshとしての音が完成していますね。立派なもんです。


M24「Pastels Badge」とM25「Rubber Ball」は何と1986年の記念すべきデビュー・ギグからのライヴ音源とのことです。ドラムスを除けば本家The Pastelsよりもさらにヨレヨレです。


早くからベーシストの交代が起こったり、Elizabeth Priceが途中でグループを去るなどしましたが、わずか1986年から1988年までの活動期間に彼女たちが残したものはその後、とんでもなく大きな影響力となって世界各地に伝播することになりました。
例えばRiot Girrrlの源流のひとつと見ても間違いないでしょう。


また、彼女たち自身も後のHeavenlyMarine Researchへの大いなる布石としても濃密かつ有意義な時間を過ごしたと言えるのではないでしょうか。


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西へ東へ

次のエントリを最後に1週間程度のお暇をいただきます。

ええ、単純に勤務先の都合によるものですよ。
凶行強行スケジュールが恨めしい訳なのです。しくしく・・・


うちの家族は女の天下 (1996)



本作は幻の名盤解放歌集*ビクター編に当たる『うちの家族は女の天下』です。


“すべての音盤はすべからくターンテーブル上(CDプレーヤー内)で平等に再生表現される権利を有する”


この宣言通り、この世の果てに打ち捨てられた特異な歌謡曲の亡骸を掬い取るべく活動に勤しむ幻の名盤解放同盟


裏金捻出の仕組みなどよりも業が深い歌謡曲の一大絵巻として彼らが丹精込めてまとめ上げた編集盤シリーズを採り上げて行きます。


最初のM1「うちの家族は女の天下」と言いますと、サビの部分が『サザエさん』(日曜版のED)に紛れもなくそっくりな恐妻ソングです。
同じくホーム・クッキーズによるM2「あの子のせいなの」では、ジャケット写真真ん中の少女が稚い声で切ない乙女心慢心を歌う無責任ソングです。


続きましては7曲も収録されているケン・サンダースのバリトンが轟き、いかがわしさたっぷりの語りが聞き手を煽るM3「渚のメロディ」と殺し文句の“君を離さない”が炸裂しまくるM4「ネバー・ネバー」を是非ともお聴きください。
男の私、chitlinですら頭がクラクラしそうな塩梅ですので世の女性が目の当たりにするとしましたら必ずや身体に変調を来すに違いない何と罪作りな1曲でしょう。


極めて粘着質が高いM5「ワン・ナイト・ワン・キッス」でねっとりと迫るケン・サンダース。これでM8「悲しき願い」を歌われてはとても敵いません。
音程が外れてしまおうが燦々と黒光りするケン・サンダースの存在自体が迷惑防止条例に触れてしまうのではないかと肝を冷やす思いです。


後半に入りまして文字通りパンチの利いたホットロッド、M12「パンチ野郎」にホットロッド式数え歌のM13「スピード野郎」といった具合に波に乗りまして。


ペットの死を悲しむうら寂しいムードコーラス、M14「可哀相なチロ」に続くのがM15「甘えに行くぜ」に何たる表題かと思いきや、囁き唱法で以て何とか流れを堅持しております。


それにしても相撲取りってのは良い喉を持っていますね、ということが判るM14「3番ゲートで待ってるよ」は名大関であった先代の貴ノ花によるB面曲です。


どう見ても食い合わせの悪そうなパロディー、M15「たそがれ海峡(白鳥の湖)」にて大御所の殿さまキングスが見事な荒技で締め括ります。
こちらは先日、CD化されました『殿キン・カンタービレ~パロッタ・クラシック』(2007)の冒頭に収録されていますね。これも是非、購入しておきたい1枚です。


こうして聴き通していますと、頭のホーム・クッキーズの2曲が忘却の彼方に飛ばされてしまっていることに気付かされましてもう1丁、という塩梅です。


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Teenage Fanclub / Free Again (1992)



大好きなTeenage Fanclubについて、まだまだ先は長いのですけれど少しずつ取り上げて行きますよ。


アメリカの老舗インディー・レーベルと言えばK Recordsが筆頭に挙げられますよね。
国内外を問わず今なお羨望の眼差しを浴びまくるかどうかはさておきまして、Teenage Fanclubもまた例に漏れずK Recordsから7インチ・シングルを発売している訳です。


A面のM1「Free Again」はご存知、Big Star(←紛らわしいグループ名ですね)のAlex Chiltonの人気曲をカヴァーしたものです。親しみ易い旋律に単純な構成、ポップソングの鑑ですね。
さらに嬉しいことにはSuperstar(←こちらも紛らわしいグループ名ですね)のJoe McAlindenが参加していまして、サックスを吹いております。


先ほど“ご存知”だなんて書いたものの、Alex Chilton及びBig Starについては未だに一部の熱烈な支持を受けるに留まっているというところが残念ですね。
本人のやる気次第だという大きな要因もさることながら売れる、売れないの差なんてものは紙一重だと嫌というほどに痛感してしまいます。


話を元に戻しまして、B面ではM2「Bad Seeds」というBeat Happeningの楽曲を楽しくカヴァー。Teenage Fanclubらしい遊び心が発揮されている1曲です。
Beat Happeningの場合には売れる、売れないなんてことは端から無関係でしょうけれど。
もはや神の領域に思えてなりません。


ほかのシングル盤でもいくつもカヴァー曲を収録するあたりがTeenage Fanclub自身、相も変わらぬ音楽ファンであることを偽りなく表明していると受け取ることが出来ますし、彼らに対して親近感を覚えざるを得ません。


どちらも単発シングルならではの選曲ですね。思えばこの時期のこのくらいのノリが彼らにはいちばん似合っていたのではないでしょうか。


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テーマ : TFC
ジャンル : 音楽

トライアンフ

トリンプ『マイ箸(はし)ブラ』

世相を反映させたユニークなブラジャーシリーズ 最新作
トリンプ『マイ箸(はし)ブラ』
トリンプ「No! レジ袋ブラ」に引き続き、環境問題への関心を喚起
楽しいだけではなく、環境に優しい生活のあり方を提案するブラジャーです!!




お箸を片手に微笑む素敵な女性ではありますけれど。


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The City / Now That Everything's Been Said (1968)



幻の名盤という称号を欲しいままにして来ましたThe City唯一のアルバム、『 Now That Everything's Been Said』(1968)が紙ジャケットCD化されました。


1993年における世界に先駆けての初CD化というのは何も知らなかった私、chitlinですら衝撃的なものでした。
1999年には Legacy Recordingsからも復刻されたものの、こちらは人知れず廃盤の憂き目に。只今、調べてみまして初めて知りましたよ。


当然の如くと言いましょうか相変わらずと言いましょうか、性懲りもなく今回の紙ジャケットCDにて3度目の購入と相成りました。


硬さの残る歌声は相変わらずのようですけれど、演者としての Carole Kingの原点を確認することが出来る貴重な音源ですね。
発売当時に売れなくとも、口伝えにその素晴らしさが広まったというまさに幻の名盤の典型でしょう。


今回、久し振りに耳を傾けてみまして改めて感慨に浸ってしまいました。
本作についてひと言で申し上げるとすれば洗練、でしょうか。
Roger Nichols & The Small Circle Of FriendsもカヴァーしたM1「Snow Queen」からこっち、実に優雅に自分たちの音を奏でている様子が目に浮かびます。


A Carnival Of Soul Volume One:Wishes (1994)



Joe Evansというサックス奏者が立ち上げたCarnival Recordsの歴史を俯瞰することが出来る一連のCDの第1弾がこの『A Carnival Of Soul Volume One:Wishes』(1994)です。


拠点としたニュージャージーという土地柄のせいでしょうか、本盤にはなかなかに甘い香りが充満するスウィートなナンバーが目白押しです。


知名度から言ってThe Manhattansがいちばん目立つのかも知れませんけれど、こうしてシングル曲が幅広く収録されていますので、小粒ながらどれもこれも光り輝いて見えるのですから不思議なものです。
さすがにKent Records、しっかりとした仕事ぶりです。


ジャケット写真に使われているのはThe Topicsというあどけなさ丸出しの3人組とのことです。溌剌としたヤング・ソウルを楽しむことが出来る反面、こうした若くて将来を夢見るヴォーカル・グループが掃いて捨てるほど居たかと思うと勝手ながら胸が痛みます。


The Petsというグループ名からしてガール・ポップ然としたM15「I Say Yeah」も織り交ぜつつ、M19「I Can Tell」やM20「I'm Gonna Be Missing You」という毛色の変わった、つまり若干ディープな2曲がさり気なく収録されてもいます。


M19「I Can Tell」を歌うLittle Royalが、先だってP-Vine Recordsから唯一のアルバムがCD化されましたファンキー・ソウルで知られるというシンガーと同一人物なのかどうかについては日を改めまして確かめてみたいところです。


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We All Together / We All Together (1973)



The Beatlesを頂点とする数多の追随を許さず、振り切り、そしてぶっとばすペルーのWe All Together。実際には模倣と呼んだ方が適切ですけれども。(汗)
彼らの1作目のアルバム、『We All Together』(1973)の出番です。


Paul McCartney直系の曲調にPaul McCartneyにもJohn Lennonにも似ているという奇跡の歌声を乗せた10曲に追加収録曲を含む全14曲です。


M5「Tomorrow」やM9「Some People Never Know」、M11「Bluebird」というPaul McCartney作品のコピーカヴァーはもとよりM6「Hey Revolution」には「RevolutionThe Beatlesの一節がそのまま挿し込まれているなど、良く言えば本家取りを通り越した愛情溢れる様子が存分に見受けられます。


更にはあのBadfingerまでカヴァーしてみせるという節操臆面のさなです。
そもそもが繊細な歌声が特徴であったりするのですが、M3「Carry On Till Tomorrow」の場合は桁違いです。


先日、大きな決断をされたこちらのブログにおきましても取り上げられておりました。


このBadfingerのカヴァー曲が嘘のように甘いのです。切ないのです。
胸を締め付けられて息が詰まりそうになります。


サイケデリックの波を頭から被ったM4「It's A Sin To Go Away」の場合、唸るファズ・ベースに渦巻くオルガン、逆回転ギターといった具合でM3「Carry On Till Tomorrow」の余韻を粉々にぶち壊してくれます。


そんなことはともかく、音質が芳しくないものの騙されたと思って聴いていただければ幸いです。
The Beatlesの存在を改めて浮き彫りにしてくれる愛すべき連中に違いありませんしね。


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チリトテチン



11月3日(土・祝)は『ちりとてちん』デーです。


チトリンからのお知らせでした。


プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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