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Celia Reis / Samba E Celia Reis (1962)

ceriareis
あっという間に4月でございます。いろいろといろいろな節目でもありますね。
今回はCelia Reisのアルバム、『Samba E Celia Reis』(1962)です。
粛々と旧ブログからの転載作業を続けます。


ジャズ歌手が朗々とボサ・ノヴァ/サンバを歌い上げているような1枚、Celia Reisによる『Samba E Celia Reis』(1962)を聴いてみました。


勤務先での山場を何とか凌ぐことが出来た今日この頃、朝晩の冷え込みが厳しいものの気候が春らしくなって参りましてすっかり気分は新入生です。


ブラジル音楽を好んで聴くようになったは良いのですけれども、例によって一向にブラジル音楽に対する造詣が深まらない中、しつこく追い掛けております。


超絶ギタリスト、Baden Powell制作ながらオルガン主体でありまして、勿論ピアノも大活躍のボサ・ノヴァというよりもサンバと呼べる内容が嬉しいです。


春の陽気に浮かれていますと迂闊にも聞き流してしまうほどに軽やかなスタンダードが咲き乱れ、スウィングするCelia Reisの歌声が美しく響くものの穏やかなBGMと紙一重とも限らないという絶妙さです。


何でも幻の名盤と誉れ高いコレクター垂涎の1枚だそうです。
また、“Paradise Masters”というこの復刻シリーズのCD化にはディスクユニオンが一枚噛んでいるとのことです。



そんなこんなで今回も無事に新年度を迎えることが出来る訳です。相も変わらず稼ぎの少なさに不平不満を漏らしても仕方のないことですし、働き口があるだけでもましだと思う今日この頃。いつでも正念場です。


Som Tres / Som / 3 (1966)

somtressom3
Som Tresの『Som / 3』(1966)です。格好良いジャケット・デザインですね、気に入っています。
これまたしつこく旧ブログからの転載です。


Som Tresの初アルバム『Som / 3』(1966)、研ぎ澄まされたピアノ以外にも聞き物が多いことに思わず感心してしまいますね。
かの“Som Livre”シリーズ からの1枚、絶妙のジャズ・サンバを聞かせてくれるピアノ・トリオ盤です。


まずは、電光石火の速弾きで怒濤の展開を魅せる冒頭のM1「Samblues」の迫力が素晴らしいです。
この1曲目があまりにも鮮烈な印象を残し、見事に聞き手を引き込む訳ですよ。


あとは適材適所のように小気味よいM5「Um Minuto」、1分に満たないM6「Cidade Vazia」やM8「Tema 3」が配置されていましてメリハリが利いているんです。


一方で落ち着いた雰囲気を醸し出すM3「Na Baixa Do Sapateiro」やM4「O Bolo」、M9「Cristina」にM11「Margarida B」などを織り交ぜ、とても優美なアルバム作品として非常にバランスが保たれています。


全体的に緊迫感が満ち溢れているんですが、そうは言っても演奏者同士がぶつかり合うのではなくそれぞれの役割を果たしたうえで高みを目指すような、そんな三つ巴です。
卓越した演奏力が冴え渡っていまして、実に天晴な1枚です。



またもやSom Livreシリーズからの1枚なので廃盤エントリという訳です。
音楽のない日常なんてものは味気ないものですから、いつでも誰でも好きな時に聴くことが出来るように速やかな復刻を切に願う次第ですね。


Rosinha De Valença / Rosinha De Valença (1973)

rosinhadevalença
Rosinha De Valençaの『Rosinha De Valença』(1973)です。旧ブログからの転載です。
1971作の『Um Violão Em Primeiro Plano』についてはコチラで取り上げています。


師走に向けて第3弾の復刻シリーズの報も聞こえて来そうな“Som Livre Masters”には思わず悲鳴を上げる目を見張るばかりです。


そんな中から無頼派女性ギタリストRosinha De Valençaの1枚を選んでみます。
全10曲、時間にして40分余りでRosinha De Valençaによるアコースティック・ギターの腕前をこれでもかと浴びせられます。 


鮮烈な弦捌きが耳に飛び込んで来るM1「Caboclo Ubirantan」の場合、彼女の演奏だけでなく彼女を引き立てるバックの演奏陣の実力も相当なものです。
彼女たちの鬼気迫るせめぎ合いというものが端々から伝わって来るのです。


残念ながら強者揃いと思われる演奏者たちの詳細は判らず終いです。その簡潔過ぎるブックレットには最低限の基本情報だけしか掲載されていません。


M5「Asa Branca」のようにとびきり爽やかなフルートがさえずる楽曲でひと息つきつつ、聴き進めて行くうちに後半になればなるほど妖しげな打楽器が多数、割り込んで来ます。


やはり何はともあれ、定番のクィーカが効果的に使われています。
当然のことながらお色気歌謡において期待される効果を発揮する役割とは根本的に隔世の感があります。どちらにしても際どさに変わりはないのですけれど。


とにかくブラジル音楽の奥深さを窺わせ、尚かつ楽しませてくれます。
何しろやたらと腕の立つRosinha De Valençaのことは女性版Baden Powellと呼ばれているそうです。


そのブラジル音楽を聴き漁り始めてはみたもののポルトガル語に滅法弱いためでしょう、かの地の音楽事情には一向に疎いままなのです。



本盤もまた廃盤の憂き目に遭っているようです。しれっと復刻されたりという場合もあるでしょうが、いつでも聴くことの出来る状態が望ましいのは言うまでもありませんよね。


Sambrasa Trio / Em Som Maior (1965)

sambrasatrioemsommaior
Sambrasa Trioの『Em Som Maior』(1965)です。週末のたびに天候不順が目立ちますがそんな時にはラテンを。
例によって旧ブログからの転載です。


Som Livreの立ち上げから35周年を記念して大量に復刻されたという“Som Livre Masters”からの1枚、『Em Som Maior』(1965)です。
詳細などまったく知らず、Sambrasa Trioと言うくらいですのでピアノ・トリオなのだろうなといった程度でした。


怖いもの見たさで再生してみますと、大胆過ぎるタム回しから始まるM1「Sambrasa」が首根っこを掴んで離そうとしません。


ドラマーはAirto Moreira。その名前だけは知っています。そして、ピアノにはHermeto Paschoalが鎮座しつつも、M9「Joao Sem Braco」ではフルートを披露しています。


息をつく間もなく一気に土俵際まで持って行かれます。そのまま怒濤のジャズ・ボサの連続にかんぬきに極められたまま寄り切られ、あわや土俵下に転落というある意味、非常に危険なブツです。


とにもかくにも滅多矢鱈に最高の演奏が矢継ぎ早に繰り広げられている訳です。
それがジャズ・サンバかジャズ・ボサなのか、はたまたジャズそのものなのかどうかなどどうでも宜しいと、そう納得させられます。 


思いがけず終始、上手を取られっ放し、圧倒されっ放しの30分余りです。


またしても興味本位で手を伸ばしてみましたら、珍しく見事に大当たりの1枚です。



せっかく復刻された本盤もいつ間にやら廃盤の模様です、寂しいもんですね。ネット配信がさらに普及するとしてもレーベル次第であることに変わりはないようですし。


Roberto Menescal E Seu Conjunto / Surfboard (1966)

surfboard
本日は雨天ですので景気付けのためにRoberto Menescal E Seu Conjuntoの『Surfboard』(1966)を。
とは言いましても旧ブログからの転載です。


茹だるような残暑を吹き飛ばす、何と優美でどこまでも上品な軽やかさでしょう。
一昨年、Elenco Recordsの作品群、例えばQuarteto Em Cyのアルバムなどが紙ジャケットCD化されて発売されましたが、その際には省かれてしまった1枚です。


Roberto Menescalを始めグループのメンバーそれぞれが水着姿を晒しているこのジャケット・デザインは、一目見て分かるようにElenco Recordsに限らず弱小零細企業が直面する低予算ゆえのショッパさという訳です。


麗しいストリングスを纏った表題曲、M1「Surfboard」からしてヴィブラフォンが可愛らしく跳ね回るものの、実に爽快な仕上がりです。以降、この作品全体の基調を成しています。


そこでブックレットを参照してみますと、その意味も分かって来ます。
本作はどうやらアメリカ市場を多分に意識して制作されたものらしく、一切の無駄を省いた編曲という訳ではなさそうです。


それでもAntonio Calros Jobim作のM1「Surfboard」とM8「Bonita」やBaden Powell作のM12「Berimbau」といったカヴァー曲の解釈にはそれなりの妙味があります。



こういう機会でもないと自分の書いた文章を読み返さない訳なんですが、それこそショッパイですね。これが何かの役に立つのかどうか考えさせられることしきりの土曜の夜だったりします。



プロフィール

北沢オーストラリア

Author:北沢オーストラリア
ハンドルネームをchitlinから北沢オーストラリアへと改めました。どうか、よろしくお願いいたします。
ポップ・ソングのことを中心に書こうとして自家中毒を起こしているブログです。
見当違いのことばかりですけれども、どうかご容赦のほどを。

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