Prince And The Revolution / Purple Rain (1984)

前回の『1999』(1982)に続きまして、Prince And The Revolution名義となったサウンドトラック、『Purple Rain』(1984)を聴いてみました。
いわゆる一般的なサウンドトラックの作りとは違っていまして、やはり普通のアルバムの体裁ですねこれは。
それにしても、サウンドトラックという縛りを抜きにしてもR&Bの枠組を飛び越えポップ・ミュージックとして当たり前のように成立していることに驚いてしまいましたし、新鮮さを感じました。
R&Bやファンクを土台にロックなギター・サウンドやらあっけらかんとしたシンセサイザーを飲み込んだ訳で。いかにも1980年代なスネア・ドラムの音色などは好みではないのですが、これもまた時代ですよね。
1曲目からかっ飛ばしていますよね。M1「Let's Go Crazy」も大トリの1歩手前のM8「Baby I'm A Star」と同様に尋常ではないノリ方ですね。
これだけ聴いてもPrinceの天才ぶりがはっきりと判ってしまいますよ。こんなの普通にまとまらないものじゃないですか、だって。冷静になって聴くとゾッとしてしまうくらいです。
M6「When Doves Cry」の邦題が「ビートに抱かれて」だとは初めて知りましたよ。結構、ヒットしていましたよね、この素敵な邦題を頻繁に見かけてはいたんですが聴くのも初めてだったりします。
M9「Purple Rain」なんてのはもう極めつけですよね。前から自然と耳に入って来る機会はあった訳ですけれども、改めて耳にしてみますと単純に圧倒されるほかないんですから。
この美意識。
ただただ美しいですね、それしか言いようがないです。
M3「The Beautiful Ones」にも厳かな美しさを感じますが、段違いですね。
何でしょうこの孤高の天才ぶりは。このPrinceの歌声、決して好きになれそうにないのですけれど、M9「Purple Rain」を筆頭にその完成度の高さに目眩を覚えます。
今の時点ではThe Revolutionの活躍がどうとかは判りませんが、それは追々ということで。
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