
今月の
Stereolabは『
Sound-Dust』(2001)というアルバムです。
このジャケット・デザインには何ひとつ惹かれることがありません。
ほんの導入部に過ぎないM1「
Black Ants In Sound」に続きましてM2「
Space Moth」はいきなりの7分超え。
今回もやはり抽象的な音像が特徴でしょうか。この辺りは制作に携わった
Jim O'Rourkeと
John McEntireに負うところが大きいはずですよね。すっかり常連のふたりのように思われるものの、聴き込みが足りないだけなのかも知れませんがここ何年もどれを聴いても同じように聴こえてしまうんですよね。どうしたもんでしょ。
ほかにも7分超えはM11「
Suggestion Diabolique」、6分超えですとM8「
Gus the Mynah Bird」にM12「
Les Bons Bons Des Raisons」とありまして。中身が濃密であるのは
Stereolabらしいところではあるんですが、この時期の彼らとなりますといささか冗長さを感じる面もなきしもあらず、なんです。
そして、改めましてシングル曲でもあるこのM3「
Captain Easychord」、「
Captain Easychord (Edit)」にはない取って付けられたような蛇足と呼ぶに相応しい部分によってまったく別の代物に聴こえますね。困ったものです。
M7「
Double Rocker」も似たようなもので、前後半ですっぱりとまるで別物なんですよ。
M4「
Baby Lulu」では煙で目が沁みるようなホーンであったりM6「
Hallucinex」ではこれまで以上の浮遊感を醸し出していたりとこの辺りも聴きどころではありますね。
M9「
Naught More Terrific Than Man」はじっくりと聴かせるという少し珍しい部類の1曲ではないでしょうか。
対してM10「
Nothing To Do With Me」は珍しく可愛らしい、ある意味シングル向けの1曲だと思いましたよ。本作ではこれら2曲の対比が面白いですね。ちょっとした収穫です。
といった具合に何だか義務感から耳を傾けていても面白みを感じ難いのも当然ですよね。そろそろ先が見えて来たとは言え、最後までしっかりと付き合ってやらねば。
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